通常国会会期末(ブログ3947)
- 2025年06月18日
6月22日の通常国会会期末が迫っています。残すところは実質的に3日間となり、今国会で結論を出すはずの重要案件が、次期国会での継続審議となってしまいそうです。
熟議とは、十分に時間をかけて審議を尽くすことということで、強行採決に至らない良い方向だと思っていました。無論、今の国会は少数与党となったことから強行採決が実質的に出来ない事は明らかですが、それを良いことに国民が望んでいることが先延ばしになるのは違うだろうと思います。
その原因は野党の足並みが揃わないことにあります。
それぞれの党が参議院選挙を前にして党利・党略に走り、他の党との違いを出すことに躍起になっているからであり、30年以上も棚に上げたままの「選択制夫婦別姓」も根本の所では一致しているにもかかわらず、枝葉末節な条件にこだわってそれぞれの党が別々に法案を提出したことから、この3法案は、どの法案も過半数を得ることが出来ないことになり、継続審査となってしまいました。
また、昨年の10月の衆議院総選挙は自民党の「政治と金」が原因で、自民党が大敗したにも関わらず、これも野党の足並みが揃わずに継続審査。この問題は、多くの国民が企業・団体献金の禁止を求め、個人献金についても透明化を求めています。衆議院選挙では野党各党が政治と金の問題を取り上げて議席を伸ばしたはずです。そして、その結果を受けて与野党は今年3月末までに結論を得る事で合意していたはずです。
残念な事に国民が国会に求めていたことが、過半数を得ている野党のせいで実現しないのです。
7月の参議院選挙後の各党の議席数がどのようになるのかは、今の段階では分かりませんが、国民が望んでいた与野党伯仲の緊張感のある国会運営は実現するのでしょうか。選挙後、野党がまたバラバラな主張を繰り返すなら、今通常国会と全く代わらないことになります。そうなれば、野党もまた与党同様に国民から見放されることになるのではないかと危惧します。