第3次世界大戦か(ブログ3948)
- 2025年06月19日
トランプ大統領が米軍によるイラン核施設への攻撃を承認したことが明らかになりました。ただ、イランが「核開発の」プログラムを放棄するかどうかを見極めるため、最終的な命令を下すのを今の時点では保留しているとのことです。
これに対し、イランの最高指導者ハメネイ師は「イランは決して降伏する国ではない。アメリカはいかなる軍事介入も取り返しの付かない損害をもたらすことを理解しなければならない」と述べ、仮にアメリカがイランに対して何らかの軍事的関与をした場合、双方にとってだけでは無く、中東諸国さらには国際社会を巻き込んだ戦争に拡大する可能性をはらみます。
先制攻撃を行ったイスラエルが核兵器を所持していることは公然の秘密となっていますが、そのことを認めず説明も行っていません。
そして、アメリカはイスラエル寄りの姿勢を崩さずにいることから、G7においても各国首脳は、イスラエルのガザ攻撃に対するアメリカの支援について一言も触れられず、イスラエルのイランへの先制攻撃も話題に乗せるのを避けてしまいました。
ネタニヤフは、トランプが後ろ盾となっていることを良いことに、パレスチナの民族浄化のための殲滅行為や宿敵イランへの軍事攻撃を行っています。先ず、核開発施設を攻撃したのは、イランに核を持たせず、所持しているイスラエルが優位に立ち、いずれはパレスチナ同様にイランを屈服させることを狙ったとしか思えません。
そして、ネタニヤフが望んだようにアメリカがイラン核施設を破壊する用意を始めました。バンカーバスターGBU-57(大型特殊貫通弾)と、これを搭載することの出来る唯一のB2ステルス爆撃機を空中給油するための輸送機や戦闘機を欧州に移動させ、空母ニミッツも中東へ向かったとされています。原子力空母ニミッツは太平洋艦隊に所属し、第11空母打撃群として戦闘機70機余りを搭載し、5隻の駆逐艦を擁しています。
今週から来週にかけて、トランプが何らかの軍事行為を行えば、ハメネイ師はまず中東に展開している米軍基地を攻撃するでしょう。そして、欧州の米軍基地も攻撃対象とするかもしれません。そうなれば限りなく第3次世界大戦へと突入することになります。
日本も対岸の火事とはいきません。
米軍が攻撃された場合は、「我が国に切迫した脅威」と政府が判断し、集団的自衛権の発動が現実的のものとなって自衛隊の出動も避けられない事になります。
無論、イスラエルがイランに対し核兵器を使用する可能性は日に日に増してきます。
そして、原油の9割を中東に依存している日本には、そのエネルギーが届かないこととなるでしょう。そんな瀬戸際にありながら、日本も欧州も米国のトランプに何も言えないのです。国連もその役割を果たすことができていません。
唯一の被爆国の日本は、核の使用を止めるどころか、イスラエルと米国が仕掛けた戦争に加担することになってしまうことから逃れられない運命となるかもしれません。