猫の目制裁(ブログ4039)
- 2025年09月18日
先日のブログで、<政府がロシアへの渡航制限を事実上緩和する方針を固めたことが報道されました。
外務省はこれまで、ロシアのウクライナ侵攻に対する経済制裁とともに日本人の渡航については原則禁止としていました。
このたびの渡航制限緩和は、経済界からの要請が強く出されていたことをその理由としていますが、単純に経済界からの要望だけで行って良いものなのか、釈然としません。
さらに、この渡航制限緩和の「隠れ蓑」に利用するのが留学や文化交流です。端的に言うと観光旅行以外は渡航を認めると言うことと何処が違うのでしょうか。>という内容を掲載しました。
今日、議会の全議員に案内書が机上配布されていました。9月4日発出ですが、机上配布されたのは今日18日、時間軸が何を示しているのか定かではないのですが、表題は「在日ロシア連邦通商代表部 ビジネス・クラブ札幌会合のご案内 テーマ:ロシアと日本の経済協力の展望」というものです。案内書には<北海道の隣国であるロシアと日本との国家及び地域間の経済交流をテーマとしたビジネス・クラブ札幌会合を開催します。本会合は両国間の貿易・経済関係の現状と展望について有識者を交えて意見交換を行い、その潜在能力を引き出す方法を探すことを目的としています。>と書かれています。
主催は在日本ロシア連邦通商業代表部で、共催が財札幌ロシア連邦総領事館となっているビジネスクラブ札幌会合は、9月25日15時~16時、在札幌ロシア連邦総領事館
で開催、講演者は、通商代表部、サハリン州政府、ロシア連邦農業省などとなっています。
日本は、ロシアのウクライナ侵攻という、力による現状変更に対して容認できるものでは無いと強行に反対していたはずで、欧米と連携して経済制裁を行っていました。それが、経済界からの要請でビジネスマンの渡航を緩和するという方向性を政府が決めたことに呼応するように届いた案内書です。
一方、トランプがロシアに対する追加制裁を加えると発表した後、日本と欧州にも同じように制裁を加えるように指示があったようですが、12日に、日本政府は追加制裁を加えることを発表しています。
国民は、日本政府がロシアに対して「猫の目」のようなコロコロ変わる一貫性の無い対応をしていることに不信を抱いていると思います。