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水産林務委員会視察

  • 2018年04月27日

 24日~26日の2泊3日でオホーツク、釧路での水産林務委員会の視察、そして地域委員会の性格を持つ意見交換会を行いました。

 1日目は新千歳空港から女満別空港へ、常呂漁協で、通常は廃棄してしまうホタテの二番ゆで汁を利用した「ホタテエキス精製施設」を視察、通常は産業廃棄物として廃棄してしまう湯がき汁を濃縮し、不純物を除去して調味料として再利用、理研とコラボレーションして商品化するという取り組みは、同じくホタテを養殖している他漁協にも大いに参考になるものと思いました。

 その後の現地・意見交換会では、水産関係業界と林業関係業界、関係自治体の首長などが参加、水産関係では国内消費対策、自然災害による養殖施設被害の復旧に関わる支援、林業大学校の誘致や森林環境譲与税とその使途、人材育成などの課題等について意見交換を行いました。

 2日目は、CLT(クロス・ラミネイテッド・テインバー=板の層を交互に直交させて積層接着した厚型パネル)製造工場を視察、強度は有るがくるいや割れが難点だった道産材のカラマツやトドマツを利用し、CLT加工することで欠点を補い、高層階の建築にも利用できるという性質に転換、住宅だけではなく大型公共施設等への消費拡大に取り組んでいる施設です。

 新たな加工で製品の可能性を格段に広げ、将来の道産材の有効利用と林産業の発展にも大きく貢献する施設だと思います。

 また、厚岸町では、同じく道産材のカラマツをウイスキー樽に利用した堅展実業・厚岸蒸留所を視察、大麦、ピート、樽の全てを地元の素材を利用したシングルモルトのウイスキーを醸造、本場イギリスからプロのブレンダーを招聘し、今年初めて300ml(3,000円)を予約販売、まだまだウイスキーというより、スピリットという感じでしたが、ネットを通じて完売したとのこと。

 道内では余市以外でのウイスキー工場ですが、楽しみな産業だと感じました。

 この日も、夕方から管内の水産関係者、林業関係者、自治体関係者を招いての意見交換会を開催、水産関係者からは、養殖事業への支援や温暖化に由来する魚種の変化によるサケの不漁対策、同じく誘致活動をしている林業大学校、伐採に関わる路網の整備などの課題について意見交換を行いました。

 3日目は、水道水から酸素を除去した窒素ガス封入氷製造システムを開発した株式会社昭和冷凍プラントを視察、ここの氷は酸素を除去したことによって酸化や雑菌の増殖を抑え、その結果、鮮度保持効果が格段に優れ、鮮度を保持したまま出荷、水産物の鮮度差別化でき、価格も高値で取引されるなど、道内の生鮮水産物に寄与できる技術だと思います。

 その後に訪れた株式会社ニッコーは、海水を冷却し、粒子を数から数ミクロンの極めて細かいシルクアイスを連続で製造するシステムを開発。

 シャーベット状の流動性のある氷で、鮮度保持に必要な魚の暴れ防止と低温保存が同時に出来る優れた氷の製造施設を視察し、帰途につきました。


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