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欧州連動(ブログ3856)

  • 2025年03月07日

 トランプ氏の言動が、今の国際秩序をも揺らし始めています。

 ウクライナのゼレンスキー大統領へのトランプ氏の冷めすぎた「塩対応」を受け、EUが緊急の首脳会議を開催、イギリスを中心に欧州連合がウクライナを守る主体となる事が話されました。

 イギリスのスターマー首相を中心に、米国とウクライナの再協議を成功させ、何とか和平に持ち込みたいということで、意見の一致を見たようですが、一方で、トランプ氏が欧州連合を突き放すような言葉を吐いたことから、ロシアが欧州に何らかの手出しをした場合、一体となって立ち向かう事も、かなり強く意識した協議が行われたようです。

 間髪入れずにフランスのマクロン大統領が「ロシアは欧州全体にとって脅威であることから、フランスの核の傘を欧州の同盟国に拡大をする事について議論する用意がある。」っと述べました。

 ご存じの通り、欧州で核を保有している国はイギリスとフランスです。

 イギリスの保有数は225発、フランスは290発、対するロシアは5,889発となっており、数の上では全く対抗でませんが、核は数では無く保有していることで抑止力とする事が出来ると言われています。 北朝鮮は30発ですが、米国を威嚇していることでも敵対する国への抑止力の効果があるのかもしれません。

 そして、欧州においてフランスが、核の傘の名乗りを上げたことになります。

 世界は、米・ロ・中の他に、軍事力で欧州連合という塊が出来つつあるようです。

 日本にとって、今後の外交は八方美人というわけには行かなくなるでしょう。

 ウクライナの休戦の条件次第によっては、侵略行為を是認する事になり兼ねず、それは、北方4島にも関わるセンティシブルな問題とも言えます。今後、法治国家の日本がどのような立場で外交を行うのかは綱渡りと言えるのかも知れません。

 そして、石破氏が、百戦錬磨の各国首脳と対峙し、日本の立場をどのように明らかにするのかが問われます。早晩、旗幟を鮮明にしなければならない時が来るような気がします。

 大事なのは、核による抑止では無く、外交を中心とした融和外交です。日本はその基本に立った行動をとるべきです。

 憲法前文を、改めて日本の進むべき指針としなければなりません。


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