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惜敗率

  • 2021年11月15日

 小選挙区比例代表並立制の問題点は、以前にもブログで「2大政党制にはならない制度」という観点で書かせていただきましたが、今回は惜敗率による比例復活についてです。

 以前から、惜敗率85%でも落選し、50%でも当選するという矛盾する制度について疑問を持っていましたが、昨日のAERAdot.では、「惜敗率20%で維新が当選し、80~90%で自民・立憲が落選したカラクリ」という記事が掲載されていましたので、
その内容を抜粋して再掲します。

 <・・・一番最後に比例復活当選が決まった徳島1区は、無所属の仁木博文氏が9万9千票余りを獲得し小選挙区で当選。2位の自民党、後藤田正純氏も約7万7千票、惜敗率77.8%で比例復活を果たした。維新の会、吉田知代氏は次点にも届かずに3位で約2万票、惜敗率20.1%しか取れなかったが比例復活で当選。

 全国の比例で計25議席を獲得した維新の当選者は惜敗率が90%を越えたのはたった1人で、80%台は2人、50%以下で8人が比例復活当選した。

 一方、北海道1区では惜敗率90.4%の自民党、船橋利実氏が比例復活も果たせず、沖縄3区では立民の屋良朝博氏が91.7%、鹿児島1区では立民の川内博史氏が88.1%、大阪10区では同じく立民の辻元清美氏が82.7%の惜敗率だったが比例復活が出来なかった。>と掲載しています。

 比例代表並立制の全国選挙区は、北海道、東北、北関東、南関東、東京都、北陸信越、東海、近畿、中国、四国、九州の各ブロックに分かれており、各ブロック毎に比例票を集計し、ドント方式で按分されて各政党毎に議席数が配分されます(北海道の場合、比例8議席を比例得票毎に按分し、今回は自民4議席、立民3議席、公明1議席)。

 少し厳しくいうと、小選挙区での当選の可能性が低くても候補者を1人でも多く立てて比例票を掘り起こせば、こういう結果も起こりうるということです。

 今回の衆議院選挙が終了した時点で全国各地において「1票の格差問題」の訴訟が起こされました。

 選挙制度とは言いながら、約9万4千票以上獲得した船橋氏が比例復活できず落選、約2万票の吉田知代氏が比例復活で当選。約4.7倍の1票の格差は許容範囲を優に超えており、大きな問題と言わざるを得ません。


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