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原発被爆の労災認定

  • 2013年10月20日

福島原発の作業による被爆が原因でガンが発症したと労災認定を申請していた男性に対し、厚生労働省は、発病は被爆が原因ではないと認定を下したとの記事がありました。
被爆線量が国の基準を下回っていたとのことで、この判断は千葉県の放射線医学総合研究所の理事長ら専門家6人による検討会での結論のようですが、もとより 被爆とガンの因果関係は、その線量の多さだけではなく、被爆された方々個々の身体状況によっても大きく左右されるものであります。
国の基準(目安)は、白血病:年間5ミリシーベルト(被爆から1年以上)、悪性リンパ腫:年間25ミリシーベルト(発症時期は基準無し)、多発性骨髄腫: 累積50ミリシーベルト(発症時期は基準無し)、胃ガン、食道ガン、結腸ガン:累積10ミリシーベルト(被爆から5年以上)となっていますが、これとて確 立した基準ではありません。
これまで国は、被爆基準について、通常年間1ミリシーベルトとしており、この単位までにするのが国の除染基準で、避難基準が20ミリシーベルト、国は、福 島第1原発事故時、非常事態下での作業時における最大線量が100ミリシーベルトであったにも関わらず、250ミリシーベルトにしましたが、この基準は批 判が多く2012年4月までとしました。まさしく基準はあいまいとなっています。
日本はこれまでに、原爆症の認定、水俣病の認定、カネミ油症の認定などで常に認定を最小限にするように拒んできましたが、やっと最近、その考えにも変化が表れました。
福島原発では、11年中に作業を行った約2万人の内、50ミリシーベルト~100ミリシーベルト被爆された方は756人、100ミリシーベルト被爆以上被爆された方は167人もいたそうです。
そして、今も東電によるずさんな管理で汚染水漏れが続き、その対策で汚染水をかぶった作業員がいるなど、今後も過酷な作業が続きます。
こんな事では、作業に就かれる方は死を覚悟の上での作業となり、今後は、その作業に従事する方は激減することも予想されます。
国は、決死の作業をされた方々に敬意を表し、その後は十分な対処を講じるべきであって、決してこれまでの認定のように、排除ありきになるべきではないと思います。


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