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原発事故は起こりうる(ブログ3952)

  • 2025年06月23日

 原子力規制委員会の伴信彦委員(委員長代理)が新潟県での講演会で「原発事故は起こりうる前提で考えて欲しい」事故後に何が起こるのか、想像力が重要だ」と住民に訴えました。

 規制委で事故時の被爆対策を担当する伴氏は、同じ講演会において、東電福島第1原発事故では無理な避難で住民が死亡したことを挙げ、「避難や移転は最小限にする必要がある。」とし、避難計画の根幹についての課題についても指摘しました。これは、規制委員が発した言葉として非常に重いものだと思います。

 まず第1に、中山規制委員長が「原子力に100%の安全は無い」と発言しましたが、伴委員は、それ以上に「原発事故は起こりうる」と断言したのです。

 鈴木知事は泊3号炉の再稼働について、「原発は何より安全が第一」と議会で繰り返し答えていますが、「安全はない」発言や「事故は起こりうる」と規制委の委員長や委員が立て続けに原発の危険性を認めたのです。

 第2に、伴委員は、高齢者を中心に多くの震災関連死が起きたと指摘し「放射線被曝によるリスクだけを考えるのでは無く、避難や生活環境の急変によるリスクなど総合的に考える必要性がある」と強調しました。

 北海道原子力防災計画では、PAZ(原発から5キロ)圏内の住民は即刻避難、UPZ(原発から5キロ以上30キロまで)圏内の住民はまず屋内退避、その後順次避難することになっていますが、この計画についても再考が求められます。

 今回の本会議でも、鈴木知事は再稼働を許可した場合の責任についての質問にさえ、「安全の説明については国や規制委が行うべき」と答弁し、質問にまともに答えませんでした。

 また、核燃料搬入のための新港からの陸上輸送の計画についても、その安全について「北電が説明すべきもの」と答え、道民の安全を守る責務を負う原発立地県(道)の知事としての自覚は全く感じられない答弁でした。

 政府から再稼働の同意を求められたら、この方が答えることになるのです。

 皆さんは責任回避の態度に終始する知事の姿勢にどのような感想をお持ちでしょうか。


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