再稼働の経費は(ブログ3958)
- 2025年06月29日
さて、昨日は泊3号炉の「再稼働は甘くない」というブログを掲載しましたが、
今日は、泊原発再稼働にどれだけの費用をつぎ込んでいるのかという話しです。
先ずは、2011年のフクシマ事故以来泊原発は休止していますが、原発はただ炉を止めていればそれで済むという事にはなりません。つまり、原発を維持管理していかなければならないということです。
この2024年度までの13年間の維持管理費用は約8,368億円、規制委に審査を申請してからの安全対策工事費は約3,199億円となっており、合計で約1兆1,567億円にも膨らんでいます。この間、北電は電気代を3回値上げをしてきました。
それも他の電気事業者の値上げ幅より大きな値上げで、その結果、北電は全国で一番高い電気代を消費者に負担させて来ました。
さらに核燃料船を着岸させる新港には莫大な工事費が必要になってくるでしょう。北電は約500億円と想定していますが、新港から新しい道路を建設し、それもトンネルが主体で架橋も必要ですし、今後、資材や労務費も膨らんでいくでしょうから500億円で済むとは到底思えません。そこに加えて昨日も掲載しましたがテロ対策の「特重施設」は、他の原発でも千数百億円を要する大規模施設となりますから、この負担も重くのしかかってきます。つまり、今の相場で新港関係施設約500億円、特重施設を仮に1,500億円としても、これまでの1兆1,567億円に約2,000億円が上乗せされます。
稼働させるための経費は、1兆3,000億円~1兆4,000億円となってしまいます。膨大な経費です、北電の社長は3号炉が再稼働したら電気代を値下げしますと約束しましたが、他の原発を例にしますと1kw当たり1円~3円程度です。臨時的に値下げをしてもすぐに値上げに向かいました。北電も同じ道を辿ることは容易に想定出来ます。
北電は再稼働にメンツを掛けているかも知れませんが、それは、道民の犠牲の上のメンツではないでしょうか。