背景

ブログ月別アーカイブ

ブログ

>>前のページへ戻る

公立病院の再検証

  • 2019年10月12日

政府は地方の医療をどのように考えているのでしょうか。

厚労省が「公立・公的医療機関等へ再検証を求める診療実績の分析結果」において、

▽がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期、災害、へき地、研修・派遣機能の9領域 で診療実績が「特に少ない」

▽がん、心疾患、脳出血、救急、小児、周産期の6領域で「類似かつ近接している」など、「代替え可能性あり」と判断された病院を対象に、機能分化、他の医療機関への機能統合や再編統合、ダウンサイジング(機能・組織の縮小)等の協議を再度促すとする見解を出しました。

 そして、高度急性期、急性期の病床を持つ全国の効率・公的医療機関1455病院のうち424病院を指定、道内では54病院が指定されました。

 さらに、指定された医療機関は、検討の結果として再編・統合を伴う場合は来年20年9月までに、伴わないでダウンサイジングする場合は20年3月までに厚労省の同意を得ることとしています。

 あまりにも唐突でセンセーショナルな内容に対し、全国・全道では様々な声が出されております。

 厚労省とは別に自治体を所掌する総務省は「リストの発表が、統合・再編を誘導するものではない」と釈明し、加藤勝信厚労相は、「機械的に再編・統合を促すのではなく、地域特性など今回見ていない範囲の話もあることから、それらを含めてそれぞれの地域の中でしっかりと議論して、あるべき姿に近づけるべく努力して欲しい」とコメントしましたが、「しっかり議論して」と言うことは検討を促すということであり、「有るべき姿に近づけるべく努力して欲しい」というのは、厚労省の考え方に沿うようにということを、回りくどく言っただけではないでしょうか。

 なぜなら、厚労省の意図する方向へ地域が判断をすれば、国として必要な支援を行う
という「飴」が用意されているからです。

 さて、北海道は広域分散・積雪寒冷型という地域性となっています。

 故に民間では採算が難しい地域であっても、そこに暮らす道民の医療と保健を担うという何物にも代え難い安心を提供する機関として公立病院や公的病院が存立しています。

 そして、今でも自治体の首長の一番大事な仕事は、医師の確保イコール医療の確保です。 住民・患者の立場に立って切れ目のない医療のため、北海道は5疾病(がん、脳卒中、心疾患、糖尿病、精神疾患)と地域医療の確保にとって重要な課題となっている5事業(救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療)、さらに在宅医療などの連携を図り、地域偏在をカバーするため「北海道地域医療連携構想」と「地域医療計画」を策定し、その推進に努力しています。

 リストアップされた医療機関は、その使命を全うするために日々努力を重ねていますし、地域医療は採算性のみで、ダウンサイジングされたり再編・統合されるべきものではありません。

 政府は、採算性による統廃合ではなく、国民の安心のための医療過疎地域の解消と、更なる医師の充足に軸足を置くべきではないでしょうか。

 その中で、懸案の医師の働き方改革も実現して欲しいものだと思います。


Copyright(C)高橋とおる後援会 All Rights Reserved.