傷ついた平和憲法(ブログ3908)
- 2025年05月03日
78回目の憲法記念日となりました。
78年間、平和憲法があって、日本が当事者となる戦争を経験すること無く今に至っています。しかし、近年は平和憲法が大きく傷ついてきたとも言えます。
まず日本の「専守防衛」を、安倍氏が国会を通さずに「集団的自衛権」を閣議決定。日本に対する武力攻撃以外にも、日本と密接な関係にある国家に対して武力攻撃がなされ、かつ、それによって日本国民に明白な危険が有る場合と注釈していますが、つまりは米国の軍隊が攻撃を受けたら、日本が攻撃を受けたと見なし相手国を攻撃するというものです。
そして、安倍氏の後を受けた岸田氏が、今度は安保3文書を閣議決定し、「敵基地攻撃能力」を自衛隊が有する事を容認しました。これも国会を通さず閣議決定のみで決定しました。合わせて防衛費をGDP1%枠から2%枠まで拡大、敵基地攻撃の為の「極超音速ミサイル」まで手に入れ、敵基地攻撃の為の兵器も備えるようになりました。今はトランプ氏に3%を要求されているだけではなく、ヘグセス国防長官は自衛隊には「南西の壁」としての役目を担ってもらうことを求めています。
台湾有事だけでは無く、東南アジア、とりわけ東シナ海、南シナ海の面するフィリピンやベトナムなどと中国の衝突についても、日本が第1義的に対応するための太平洋「南西地域の壁」と位置づけられています。これは、自衛隊を米軍の一部として世界戦略を担わせると言うことになります。
歴代総理が行ってきた属国としての日本の立ち位置は、宗主国である米国の51番目の州として中国・北朝鮮・ロシアに面する日本を最前線とすることになってしまいます。
憲法の平和主義が、自民党の歴代総理によって、大きく傷つけられてきました。
78年間、私たちを戦禍から守ってきた平和憲法の傷を私たちが修復し、今後も永遠に守り続けて行かなければならないのではないでしょうか。
カナダのカーニー首相は、トランプのカナダ併合に断固として反対の狼煙を上げました。
まさしく独立国の判断だと思います。