伊方原発(ブログ4098)
- 2025年11月19日
昨日まで四国愛媛県の伊方原発へ視察に行ってきました。
伊方原発は、愛媛県の西方にある細長い佐多岬半島の付け根にある原発です。
この原発が、世間の耳目を集めることになったのが、仮に原発事故が起きた場合は、佐多岬半島の住民はその付け根にある原発目指して避難しなければならない事にあります。
しかも、避難するにも細い曲がりくねった道路しか有りませんでした。その後政府が道路を改修、今はきれいな1本道となっていますが、残念ながら基幹的な避難道は1本のみで有り。その結果多くの方々は反対の半島の西端まで自家用車で避難し、豊後水道をフェーリーで渡って九州の大分県に避難することになります。
この半島に済んでいる住民は約5,000人で、避難計画では2カ所の港から避難する事になっていますが、原発事故だけでは無く地震などの複合災害があれば、岸壁が無きずなのかもクエスチョン。空からのヘリコプターに依存しなければなりません。
このことからも愛媛県では、四国電力へ8項目にわたる安全対策を要望、一方政府にも避難に係わるインフラの整備など8項目について要望を出し、順次改善が進んでいます。
また、伊方3号炉が再稼働した時に1・2号炉は廃炉となりましたが、これまでの使用済み核燃料を保管冷却する「燃料プール」はいっぱいとなり、敷地内に空冷による中間貯蔵施設を建設し、現在、乾式キャスクに封じ込められた数本が保管されています。
四国電力は3号炉の再稼働に当たって、老朽化した1・2号炉を廃止。3号炉の再稼働にあたって、UPZ(原発から30km)圏内の全ての世帯を訪ねて説明をするということを言ってきました。
様々経過を経て、伊方原発3号炉は再稼働しましたが、過去2年間で16回の電気トラブルがあり、その情報も直接県には連絡が無く消防から県に通報があったことで知るところとなりました。
どこの原発事業者も、トラブルを軽微と勝手に判断して、行政には内密にするという体質は変わらないものだと思います。
さて、北海道の知事はどうか。
高みの見物とは言い過ぎですけど、北電にも政府にも全く要望を出していません。いやいや出せば、条件とされて丸呑みされますから、やらない方が良いと思います。
ただ、できるだけ多くの道民意見を聞くことは大事だと思います。
まだまだ、拙速にならず慎重に検討して欲しいと思います。





