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ベクレルとシーベルト

  • 2011年07月20日

放射能に汚染された稲わらを食べた肉牛が、と蓄された後に食用肉として全国に出荷されていた問題が報道をにぎわせています。
農作物の次に食肉にも原発の影響が現れ、畜産農家等は絶望的な状況に追い込まれてしまいました。
また、牛肉の消費も減少し、新たな風評被害も生まれる可能性も惹起しています。
今は稲わらを食べた牛が問題になっていますが、豚や鶏は餌自体が違うとはいえ被爆していないとは断言できないのではないかと、これも心配となってまいりました。
ところで、今まで大気中の放射線量や人体の被爆量には「シーベルト」という単位を使っていましたが、農作物や水、肉や魚、また、大気中に放出された放射能には「ベクレル」という単位が使われており、既にネットなどで調べられた方もおいでとは思いますが、多くの皆さんがよく判らないまま数字と単位だけを受け入れられているのではないかと思います。
私も調べてみましたが、(HP:玉葉06参照)
シーベルト: 人体への影響という点から評価した放射線量を表す単位
ベクレル : 放射線を出す放射性物質の量を示す単位(1秒間に1個の原子核が崩壊        してα線かβ線かγ線などの放射線を出す放射性物質の量)
ということです。
であれば、ベクレルをシーベルトに換算できれば、食べたものが体内に入った後、人体への影響を知ることができます。
その換算式がヨウ素131の場合:2.2×10(-8乗) 、今回はセシウムの量が示されましたので、セシウム137の場合:1.3×10(-8乗) となります。
ベクレルはkg単位なので、今回、東京で見つかった2,400ベクレルの牛肉を200g食べた場合、
2,400ベクレル×0.2kg×0.000000013=0.00000624シーベルト
=0.00624ミリシーベルト=6.24マイクロシーベルト
という計算となります。
年間1ミリシーベルトが許容範囲(国が5ミリシーベルトと言っているのは、緊急時の許容量)と言われていますから、あと161倍までは大丈夫という計算になりますが、換算式の係数はこの肉を一度食べた後、大人は50年、子どもは70年間にわたり体内が浴びる放射線の通算ダメージとして導かれています。
体内で放射線を出している間に染色体DNAの鎖を切断すると、遺伝子が損傷してしまいます。また、放射性物質が密着した細胞の一つが癌化すると増殖を始めます。
新聞などでは、この肉を1年間食べ続けても影響が無いと報道していますが、根拠はありません。
報道する場合、ベクレルではなく、人体への影響という点から評価した放射線量を表す単位であるシーベルトを使用することが、国民への情報と考えます。


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