背景

ブログ月別アーカイブ

ブログ

>>前のページへ戻る

ブースター接種

  • 2021年08月25日

 これまで菅氏は、ワクチン接種を最大の武器としてきました。

 ファイザー社製のワクチンで自治体が医療従事者・高齢者等に接種を広げ、ファイザー社製のワクチン足りなくなると、モデルナ社製を使用して自衛隊の協力のもと集団接種を行い、それも足りなくなると、今度はアストラ・ゼネカ社製のワクチンで職域接種。

 もう何が何だか、ごちゃ混ぜの総力戦で接種を急いでいます。

 それもこれも国民の安心安全というより政治案件が重点で、衆議選までに希望する全国民の7割が2回目の接種を終えることによって集団免疫が獲得でき、その評価で選挙を有利にしようという魂胆も見え隠れしています。

 そうは言っても、ワクチンが全国民に行き渡ることは必要なことですから、早期に終えることを願っています。

 ただ、今行われているワクチン接種が場当たり的で計画的ではないことから、今後3種類のワクチン接種の効果や副反応など、年齢別や性別、地域別などを含めた統計をとる場合、かなり複雑な集計となり、時間もそれなりにかかるだろうと想定されることから、更に変異をするであろう新しい株に対する新ワクチンや新薬の開発などの医療対策に支障が出ないか心配です。

 さて先ほども触れました集団免疫の獲得についてですが、接種率の高い国でも集団免疫が獲得できておらず、ブレークスルー感染を抑えることに繋がっていないようなのです。

 今日の道新でも、<人口の78%がワクチン接種済みのシンガポールは財務相が「活動を再開するにつれ感染者も多くなる。集団免疫は獲得できない。」と公表し、米国感染症学会は「集団免疫の獲得は接種率80%を優に超え、おそらく90%に近い。」との分析を発表、同じく全米でも最も優れた病院の一つであるメイヨー・クリニックの研究班は「変異株の出現と接種率向上のイタチごっこで95%でも集団免疫の獲得は無理。」とし、また約80%接種したマルタは感染者が増加、75%のアイスランドも「感染者の77%はワクチン接種者だ。」と語っています。

 日本の尾見会長も「仮に70%が接種したとしても、おそらく残り30%は守られない(私の勝手な解釈:接種率70%でも集団免疫は獲得できず、様々な都合で接種しない・できない方々を感染から守る事は出来ない)。」との認識を示す。>と報道しました。

 WHOも、<先進国でワクチンを囲い込んでいるために、アフリカなどでは2%しか接種が終わっておらず、このままでは感染が長引き、更に新しい変異株が出現する。>と見解を示しています。

 また、日刊ゲンダイでは、<米国ユタ大やジョンズ・ホプキンス大の研究チームがデルタ株の出現以降、ワクチンの効果が減退し、54%接種完了していたユタ州では、5月中旬に90%だった感染予防率は、6月末には83%に低下し、感染事例のうちブレークスルー感染の割合は6.4%から10.5%に上がったと発表、デルタ株はワクチン接種率が高くても大流行する恐れがあると警鐘を鳴らしている。>という記事を掲載しています。

 菅氏が目論む「10月で集団免疫が獲得できてから総選挙」というのは、残念ながら「取らぬ狸の皮算用」ということになりそうです。

 ファイザー社やモデルナ社が3回目の接種「ブースター」の推奨を始め、チリやイスラエル、米国も始めたようですが、これも、日本のワクチン取得が後手にならないようにしなければなりません。


Copyright(C)高橋とおる後援会 All Rights Reserved.