ジビエ処理加工(ブログ4046)
- 2025年09月25日
本会議の休会日を利用して、浦臼町にある「浦臼町ジビエ処理加工センター」を視察してきました。
北海道では、野生の鹿が繁殖し続けてきて、農産物の被害が大きくなり、農業を諦める農家の方も出始めました。さらに、JRでの事故、国道や道道での車との衝突事故も急増しており、立憲民主党道連も対策本部を設置し、今日はその本部のメンバーと一緒に視察を行いました。
施設は令和元年から稼働を始めて1日に約80頭の鹿を加工処理する予定でしたが、今はハンターの持ち込みが多くなり、1日に180頭もの処理を行っています。
このうちジビエになるのは頭を打ち抜かれた鹿のみで、腹部を打たれた鹿は内臓が破裂して血が体内に回ることから、そのまま減量施設で廃棄するかドッグフード等として加工する事のようです。
処理工程は頭を落とし、内臓を取り出して剥皮をし後に枝肉として部位ごとにバラ、ヒレ、もも肉などに加工され、真空パックの後に70度のお湯で消毒し、そのままマイナス30度で冷凍保存をします。客の希望によって、生肉を提供し、レストランでロースト等の調理に供されるものもあります。
鹿の繁殖を押さえるために、加工はほぼ雌鹿で、残渣も好気性の微生物の中で拡販しておけば3日ほど、全て形も無くなるとのこと。
また、剥皮した皮で加工品を作る業者も買い付けに来ることがあるとの事ですが、なめし加工が必要なためにそんなに求められてはいないとのことです。鹿の角の加工品もまだまだの様でした。
道内での鹿肉加工処理はこの浦臼町の施設だけの様で、まだまだ増え続ける鹿の対処には少なすぎますし、消費は少しずつ伸びてはいますが、まだまだ一般的になっていないのがネックのようですし、ハンターの数も減少していることから、今後は、ハンターへの優遇や処理加工センターの増設、鹿肉の普及にも力を入れなければなりません。