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アサリ産地偽装

  • 2022年02月11日

 先日、熊本産のアサリが実は中国からの輸入品だったことが明らかになり、組織的に産地偽装を行っていたことが判ったことから、熊本県はこの産地偽装の実態を調査するために生鮮アサリの出荷を2ヶ月間停止する処置を執りました。

 このことにより、豊洲市場をはじめ国内の市場から熊本産のアサリが消え、北海道産のアサリなどが品薄となっている事が報道されていました。

 さて、愛媛新聞によると、<農水省が昨年の10月から12月にかけて全国の広域小売店(スーパー等多店舗展開)を調査したところ、生鮮アサリの推計販売量は計3,138トンで、熊本産の表示が8割を占めましたが、サンプルをDNA検査した結果、熊本産の漁獲量は2020年で21トンしかなく、熊本産の表示の97%が外国産と疑われ、中国や韓国産が偽装されて出回っていたことから明かになった。>ことが報道されています。

 食品表示に関わるルールでは、原産が海外でも、日本の海で育てる期間の方が長ければ国内産である事を表示出来ることから、輸入アサリを短期間育てるだけで熊本産と表示する手口が横行、県によると、中には大半が熊本を経由することもなく熊本産として流通している疑いもあるとのことです。

 国内のアサリ漁獲量は沿岸開発や乱獲で年々減少し、1983年には16万トンのだった漁獲量は2020年には4千トンにまで落ち込みましたが、一方、食の安全・安心から国内志向が強まり、安い海外産を国内産と偽装して高く売りつけるという不正がはびこったことが想定されます。

 このことを放置していた行政と業界は食の信頼を回復するために、表示と製品内容が合致するようにしなければなりません。

 トレイサビリティーは、その製品がいつ、どこで、誰によって作られたのかを明らかにすることで、消費者が生産・流通の過程を知り、消費者の選択を保証するもので、そこまで詳細ではありませんが、スーパーなどでは産地などが必ず記載されています。

 今回の問題について熊本県は、再発防止の観点から「アサリの認証制度」を整備することとして、国に生産流通履歴の明確化への支援を要望しましたが、その中で、「アサリは大きさで生育年数を判別することが難しいために、食品表示ルールから外すこと」を求めました。

 『んっ?』何かおかしくはないか。

 流通履歴への支援とは、「生育年数を判別できないから、産地を表示するルールから外してくれ」と頼むということなのでしょうか。本末転倒も甚だしいと思います。

 熊本県や県の水産関係者は、今回の偽装を検証し同じ事を起こさないための努力として、輸入したアサリを熊本県の海で生育した正しい期間を情報提供することではないのか。

 熊本県の職員には、「こんな要請は消費者の信頼を回復することには繋がらない」と考える人材はいないのか、行政の質の低下とも思いたくはありませんが・・・。


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