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8月15日

  • 2018年08月15日

 今日は、一般的に言われる第二次世界大戦が終結した日、正確には8月14日に天皇がポツダム宣言を受諾し、翌15日、日本の敗戦を天皇がいわゆる玉音(天皇の肉声)放送として国民にそのことを伝えた日、と言うことになりますが、なぜかこの日が終戦記念日と言われています。

 一方、戦勝国である米国・英国・中国・ロシア(旧ソ連)が対日戦勝利の日としているのは9月であり、戦勝国と敗戦国である日本との認識にも違いがあります。

 ポツダム宣言を受諾したのは8月14日、玉音放送が15日ですが、東京湾上の戦艦ミズーリ号での降伏調印式が9月2日であり、その2日にトルーマン大統領が全米国民に対しラジオの実況放送で「対日戦勝記念日」を宣言したことから、米国の第二次世界大戦終了は9月2日と言うことになっています。

 その後、1952年9月2日サンフランシスコで行われた講和条約の締結で、正式に日本が独立国家となったと私たちは教えられましたが、この条約を締結してもなお中国・ソ連と日本の戦争状態は解消していませんでした。

 ナゼか、サンフランシスコ講和条約には中国とソ連が参加しておらず、そのために日本は中国・ソ連と個別に条約を交わさねばならないからです。

 中国とは1972年に国交を回復し、日中共同宣言をもって戦争状態を終結、1978年に日中平和友好条約を締結しましたが、北方領土問題が横たわるソ連とは1956年に日ソ共同宣言を交わしたものの、未だに平和条約は結ばれていません。(ちなみに、中国とソ連の戦勝記念日は降伏調印式の翌日の9月3日とされています)

 ソ連は、8月14日に日本がポツダム宣言を受諾する直前の8月9日(米国がナガサキに原爆が投下した日)に対日戦に参加、ミズーリ号での降伏調印式当日の9月2日に北方領土の歯舞島を攻略、5日に千島列島全島の占領を完了させたのです。

 しかも、降伏調印式後に行われたソ連の北方領土への侵攻には、米軍が協力し米軍の艦船が貸与されていたことが、先般の民間人の調査で明らかになりましたが、外務省は米国との同盟関係を考慮してか、この事実を無視しています。

 8月15日は、終戦記念日ではなく玉音放送が合った日であるということ、その前後に何があったのかのかということを、もっと知る必要が有ると思います。


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