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解除後の事業は慎重に

  • 2021年07月01日

 昨日予定されていた第2回北海道議会予算特別委員会知事総括質疑が、道新に掲載されていたような理由で(自民党の質問に対する事前協議が整わなかった)今日に延期になりました。

 しかし、今日に至っても予定時間の午前10時には開催されず、結果、事前協議が整った午後2時15分に開会となりました。

 どのような質問項目で折り合いが付かなかったのか判りませんが、自民党の質問を聞いて推測するに、<蔓延防止重点措置指定が11日に解除になった段階で、道が独自で行っていた「新しい旅のスタイル」を速やかに実施すべきだ>という質問に対し、知事が<医療の専門家などの意見を聴き、感染状況を見極めて慎重に判断したい>とでも答えようとしたからなのでしょう。

 質問する側は、明快な答弁が欲しいですし、答弁する側は言質を取られないよう慎重に答えたい。この攻防だったのかと思います。

 知事が慎重になるのは当然で、今年の第1回道議会では4月1日から国の「GO TOキャンペーン」に上乗せする形で「北海道:新しい旅のスタイル」を実施するという考え方を示し、準備が出来た旅行会社や宿泊事業者から割引対象商品を売り出しました。

 しかし、ゴールデンウェーク後には札幌市を中心に感染状況が悪化し、5月15日に新規予約を停止、一方、新規感染者数は蔓延防止重点措置地域に指定された後も増え続け、医療が逼迫してついに国の緊急事態宣言対象地域に指定されました。その後は、道民の様々な努力によって新規感染者数も減少、再び蔓延防止重点措置へと移行し、それも11日に解除されますが、だからといって、すぐに事業を再開するにはこれまでの経験則から慎重に判断しなければならないと考えるのは当然です。

 今月からは東京五輪が始まり、札幌市では、21日から札幌ドームにおいて女子サッカー、男子サッカーの予選が始まり、8月5日からは男子・女子20km競歩、男子50km競歩、女子マラソン、男子マラソンが随時開催されます。

 これに呼応するように新しい旅のスタイルを実施すれば、人流が札幌に向かうのは明らかです。

 そして、札幌には競技選手・関係者が数多く訪れます。デルタ株も発生しました。

 アクセルとブレーキをどう踏み込むのか、知事が医療専門家や自治体首長だけではなく宿泊関係者や飲食店関係者などの意見を十分に受け止めながら、拙速にならず慎重に判断することは、道民の健康を守る上で至極当然のことではないでしょうか。

 自らの意見を通したいだけで、議会の質疑予定を延期することではないと思います。


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