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経済性・安全性・環境性(ブログ4210)

  • 2026年03月14日

 龍谷大学教授で、エネルギー政策の専門家である大島堅一氏が、AERAの取材で、「原発は経済性・安全性・環境性のいずれも破綻している」と話しました。

 「エネルギーの専門家として、柏崎・刈羽原発の再稼働について経済的にも政策的にも合理性は全く無い」とバッサリ。

■経済性の問題点

 東電は「年間1千億円程度のコストが浮く」と話しているが、これは燃料費の差額を単年度で比較しての計算に過ぎない。柏崎・刈羽原発を2機稼働させると年間の発電量は約158億kw時となり、これを市場調達すれば24年実績で約1,900億円。対して、原発2機を再稼働されると核燃料は約400億円、維持費は1千億円で、合計は1,400億円。差額は500億円で、どう見ても1千億円にはならない。

 一方で、東電は、安全対策費として19年までに1兆1,690億円を投じている。年間維持費は約1千億円で、15年間で少なくとも累計2兆8千億円以上投資している。

 投資の収益性を示す指標(内部収益率)を試算すると1.3%程度にしか過ぎず、一般企業なら投資案件にならない。

■安全性の課題

 日本の原発は事故時の避難や退避の安全性が十分に確保されていない。能登半島地震でも明らかなように、道路崩壊や家屋損壊により避難も家屋退避も難しくなる。柏崎・刈羽地域は豪雪地帯で冬期の避難は極めて困難。これは、泊も同様では無いでしょうか。

■環境性の課題

 「原発は脱炭素に貢献する」と政府は説明しているが、世界的なエネルギー分野の学術誌「Nature Energy」に掲載された論文で、原発を推進してもGHG(温室効果ガス)の削減に繋がらないとの分析結果が出されている。最大の理由は、原発を増やすと再エネの普及が抑制されGHGを削減出来ない。

 再エネ100%を目指す国際的なイニシアティブ「RE100」に参加する大企業が増えており、これに伴い再エネPPA(電力購入契約:太陽光発電事業者と企業が自給のために行う契約)の締結が加速しており、原発由来の電力は企業の選択しに入りにくくなっている。そもそも原発事故に限らず不祥事を重ねる東電に、原発を再稼働する適格性があるとは到底思えない。

 

 さて、世界の潮流は再エネです。太陽光パネルの価格も飛躍的に安価なレベルまでになりましたし、ペロブスカイプも開発されて実用化も迫っています。問題になっているメガソーラーによる自然破壊は、包括的な自然保護制度が確立されていないからで、自治体の条例だけに依拠するのでは無く、政府がキッチリとしたルールを作って自然破壊を制御すれば、よりよい再エネを拡大することが出来ます。

 今は、新たに南鳥島が最終処分場の候補として政府が小笠原村に文献調査を打診をしていますが、将来世代に重い負担を残す原発に終止符を打ち、再エネ中心の未来を築くことが私たちの責任では無いでしょうか。


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