米ロ会談(ブログ4001)
- 2025年08月11日
ロシアのプーチンと米国のトランプが、15日にアラスカで首脳会談を行い、ウクライナ戦争の今後について話し合うようです。
その内容とは、戦争を停戦に持ち込むためのウクライナ領土の割譲についてのようで、勝手にウクライナに侵攻したプーチンは、ウクライナ東部のドネツク州、ルハンスク州とクリミア半島の全てをロシア領として認めれば、戦闘地区であるザボリージャ州とヘルソン州への攻撃を停止するというものです。
ザボリージャ州とヘルソン州をウクライナに戻すのではありません。攻撃を止めてもいつ再開するかも知れないのです。これまでのプーチンのやり方からすれば、半年か1年後には同じように進行することが想定されますから、ゼレンスキー氏は簡単にこの取引に乗っかるわけには行かないでしょう。
それにしても、仲介をすると言う事は、双方の要求を聞いて妥協点を探り、痛み分けでも納得出来る案を提示することが常道のはずですが、トランプは、ゼレンスキー氏の言い分も聞かずに一方的にロシアとの取引を行う様です。
トランプはプーチンに貸しを作り、米ロ間における何らかの裏取引でも考えているのかとも勘ぐってしまいます。
トランプは、ゼレンスキー氏がこの条件を飲まなければ武器の供与を中断するつもりでしょう。このままでは「侵攻したもの勝ち」という、国際法を完全に無視した大国による横暴がまかり通ることになります。
トランプにしても、他の国の戦争を利用して「利」を得るというえげつない下地を見せることになります。今後、例えば中国と台湾という大国による併合まがいのことが起こったとしても、同じように弱い立場の方には、当初、武器を供与するという餌を与えて、時を見て最後に大国への屈服を強いるのでしょうか。
トランプは今までも、そしてこれからも大統領では無く、悪魔の商人として、尊敬ではなく軽蔑の対象となるでしょう。