知事のパフォーマンス(ブログ4113)
- 2025年12月04日
鈴木知事が、今日泊原発視察に行き、その足で岩宇4町村の首長達と泊原発の安全性などについて意見交換を行うと言うことです。
何で今更と言うのが与野党問わずの議会意見です。
既に4町村は泊3号炉の再稼働について議会も含めて同意の意思を明らかにしています。その首長が、泊の安全について北電や政府に対して安全に関わる要請をしていないなど考えられないことであり、ただ一人鈴木知事だけが、北電に対してもエネ庁や規制委員会、内閣府に対して、何の要望もしていない、いやしているとしても口頭だけという体たらくです。何の担保もありません。また、泊原発の視察も既に行っています。
つまり、今回の視察は今議会で同意を表明するための「ヤラセ」、単なるアリバイつくりに他なりません。さらに、道内各地で開催された道主催と言う名の住民説明会、その内訳は北電とエネ庁に全て任せて、道は矢面に立たない様に逃げ場を確保しての住民説明会ですが、その中で出された意見などを報告書にまとめるという作業も、やっと今日中間報告ということで議会に配布。この住民説明会には500万人口うち約500人しか出席していませんでした。道民の0.0001%1万人に一人の割合にも関わらず道民の意向を把握したというのも強引すぎる理屈です。
泊原発は現在、札幌地裁から防潮堤が完成する27年まで運転を差し止める判決を受けていますから、あと2年間も時間があることになります。
にも関わらず、原発を推進したい自民党のごり押しに抵抗できずにこの第4回定例会の知事総括質疑の中で「合意」を判断することにしているようです。
事故があった場合の道民のリスクは何も解決していません。UPZ圏内の6万人以上を避難させるために必要な1,500台のバスも用意出来る見通しは立っていませんから、自家用車での避難も認めることになりましたが、より道路が渋滞することはカムチャツカ沖地震のときの教訓で明らかになっています。
直線で約70kmの札幌市は、頬に風を感じる程度の風速2mの微風(時速7.2km)であっても10時間後には放射性物質が札幌の上空から地上に降り注ぎます。
札幌市長は、泊原発事故時の札幌への影響を検討することにしていますが、札幌市と鈴木知事の話し合いも全く予定には入っていません。札幌市は避難を受け入れるのでは無く避難しなければならないかも知れません。
福島原発事故における緊急避難対象地域は、実に札幌市の行政区よりも広いのです。
何一つ道民のリスクが解決していない再稼働。
知事は何を焦っているのでしょうか。今でも電源は需要に対し十分に供給できているのに。





