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現実性のない避難訓練

  • 2017年10月26日

 東通り原発の事故を想定した避難訓練がむつ市大畑地区の住民を対象に行われました。

 今回の避難訓練は、東通り原発から30km圏内にある大畑地区の住民が、大間町にあるフェリーで函館に避難するというものですが、もし事故が地震によるものだとしたら、そして規模が大きな地震だとしたら、当然の事ながら津波が心配されます。

 当然、船は航行が困難となり、船での避難は危険を伴う事になります。

 その前に、かなり高い確率でフェリーが大間港に着岸できないことが想定されることから、現実性のない避難対象物となるのではないでしょうか。

 既に北海道では、泊原発事故時の避難に海上保安庁の巡視船などの船舶を対象としましたが、これまでの避難訓練では天候や海上の状況により船による避難が実施された事は有りません。

 また、フェリーが地震発生時に函館港に停泊していた場合、大間港まで約1時間半かかりますし、出港準備が常に整っているとは限りません。

 そして下北半島には、問題の「東通り原発」の他、むつ市の隣町の大間町に建設中のプルトニウムを原料としたフルMOXを使用する「大間原発」、大畑地区の有るむつ市に「核燃サイクル燃料貯蔵施設」、「核燃サイクル燃料備蓄センター」いわゆる使用済み核燃料の貯蔵施設が有り、六ヶ所村には「ウラン濃縮工場」、「核燃料再処理工場」まであります。

 下北半島は原発にかかわる核燃料関連施設がフルセットで設置されている地域です。

 さらに過疎地域であるが故に、道路は狭く片側1車線が多く、一方、山間地という地勢は地震で崖崩れの起こることが相当高い確率で想定されます。

 この地域で核関連事故が起こった場合、非難は困難である事は判りきったことです。

 青森県はどのような避難計画を立てているのか承知していませんが、住民にとっては不安そのものではないかと思います。


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