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犯給法で支給判決(ブログ3525)

  • 2024年03月27日

 20年以上同居していた同性パートナーが9年前に突然殺害された事件の家族として、「犯罪被害者給付金」の受給を求めていた訴訟で、最高裁は「遺族らの精神的、経済的打撃の早期軽減」という法の目的、趣旨から「被害者と共同生活を営んでいた者が異性か同性かで、軽減の必要性が直ちに異なるもにでは無い。」と指摘し、被害者と同性との理由だけで事実婚に該当しないと判断した二審判決には「明らかな法令違反があり、破棄を免れない。」と結論付けました。

 この判決は、同性の事実婚に光を当て、憲法が認める平等権の実践として他の法律にも影響を与えることを期待する方々も多いと思います。しかし、最高裁の林裁判長は補足意見として「あくまでも犯罪で不慮の死を遂げた者の遺族らへの支援という特有の目的で支給される給付金の付いての解釈を示した。」として、この判決が他の法令でも直ちに同性パートナーが対象となるものではないことを付け加えました。

 残念ながら、一つ一つの裁判で地道に扉をこじ開ける努力が今後も必要であると言うことなのでしょうか。

 2018年には、元北海道職員の同性パートナーが事実婚のパートナーと認められず、扶養手当が不支給となり、この元職員は、道に対し支給を求める訴訟を起こしましたが、札幌地裁判決は「扶養手当の支給対象に同性の関係は含まれない。」として訴えを却下しました。まさしく、パートナーシップ制度に消極的な鈴木知事の下で起きた道の勝訴です。

 今回の最高裁判決は、補足意見が付されましたが、現実的に全国で400以上の自治体がパートナーシップ制度を導入し、道内でも人口カバー率で60%を超える自治体がパートナーシップ制度を導入しています。

 最高裁も、このような社会的な流れをかなり意識しての判決だったことは明らかです。

 ダイバシティーとインクルージョン、つまり、多様性と包摂が社会的そして行政的に進んで行くのは時代の趨勢であり、最高裁も国の三権の一つである以上例外であるべきでは無いのです。


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