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海自護衛艦の事故(ブログ3106)

  • 2023年01月13日

 海上自衛隊の護衛艦「いなづま(4,550トン)」が山口県周防大島町の沖合を航行中、「セイガイ瀬」と呼ばれる海域で座礁してしまいました。

 場所は数百メートルに渡って浅瀬が続いている場所で、付近には浅瀬を示す灯標が設置されており、さらに当日は晴れていて目視は十分可能だったこと、そもそもチャート(海図)を見ていれば航行するべき海域ではない事は明白で、地元の漁師達も、ナゼ大型船がこの海域を航行したのか全く理解できないとのこと。

 当然この「ナゼ」は明らかにされなければいけません。

 現場は瀬戸内海でも好漁場であり、北側には国内最大規模のニホンアワサンゴの群生地もひろがっています。もし岩礁に乗り上げた規模が大きければ大量の燃料が漏れて付近の生物に甚大な影響を与えるだけでは無く、漁業にも相当の損害を与えることになったでしょう。

 近年、海自の事故が後を絶ちません。

 思い出せば、08年にイージス艦「あたご」が千葉県沖で漁船と衝突し親子が死亡、原因として当直士官の見張りや他の隊員との連携ミスが報告されましたし、14年には同じく瀬戸内海の大竹市阿多田島沖で輸送船「おおすみ」が釣り船と衝突し、釣り客2人が死亡、19年には尾道市沖で掃海船「のとじま」が貨物船と衝突、この時は、艇長が居眠りをしていた事が発覚、そして隊員も居眠りを見過ごしていました。

 それだけ、日本は平和だと言うことなのか。だとすれば、異常なほどに緊張を煽る必要なないのでは・・・。

 装備がAI化によって近代化しても、それを操作するのはまだまだ人間です。

 どこかにヒューマンエラーが潜んでいます。

 ましてや、近代兵器を搭載している艦船の度重なる事故、それも考えられない緊張感の希薄さが原因です。

 この度の「いなづま」の事故が、何で有ったのかは明らかにされなければなりませんし、その調査によって何を教訓とするのか、海自の姿勢が問われます。


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