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泊でプルサーマル発電(ブログ4149)

  • 2026年01月09日

 泊原発3号炉の再稼働に就いて鈴木知事が同意を赤澤経産相に報告をしましたから、順調にいけば、北電は27年3月からの発電再開と目論んでいますが、規制委の審査は基本的な審査が終了しただけで、今後は新基準に関わる安全対策施工計画など数件の審査が残っています。また、20年に運転差止請求によって札幌地裁は、防潮堤の基礎部分が不安定であり液状化現象が発生する可能性が有ると指摘、岩盤等のしっかりとした基礎の上に新たな防潮堤を建設し、それが完成するまで稼働を差し止めるという判決を出しました。

 この訴訟は控訴されていますが、北電は、以前建設した防潮堤を新たに建設し直しており、新たな防潮堤が完成するのが27年というわけです。

 これまでの間に、未完成の避難道や避難施設等が整備できなければ、安全は担保出来ませんし、未だに積丹半島など後志地方には26カ所の避難困難な孤立集落がありますが、これらはどのように対処するのでしょうか。

 さて、そんな中の再稼働同意ですが、北電の斉藤社長は、再稼働後に1・2号機の審査も申請し、さらに早ければ30年代に3号機においてMOX燃料を使用したプルサーマル発電を行うと発表しています。今、政府が後押しをしている核燃料サイクルは、「使用済み核燃料再処理工場」が完成未定、再処理後のウランとプルトニウムを混同させたMOX燃料を製造する「MOX燃料再加工工場」も未完成、MOX燃料を専門に再利用する予定だった「高速増殖炉・もんじゅ」は廃炉、となっています。

 その中にあっても電事連(電気事業連合会)は、30年までに全国の再稼働原発12基でプルサーマル発電を行う目標を変えていません。

 北電も、政府の方針や自ら加盟している電事連の方向には逆らえないと言うことなのでしょう。しかし、プルサーマル発電の運転は、通常のウランを使用した発電とは違い、非常に複雑で繊細である事から、かなりの知識と技術レベルが必要となってきます。また、MOX燃料は、通常の5~13倍と高額となりますから、この場合、いったんは値下げを口にした北電も、高額な燃料代について利用者に負担して貰うのは必至です。

 さらに、一番大事なのは、このMOX燃料使用後の「使用済み高レベル放射性廃棄物」の処分場が、今の段階では見通せないことから、不要な高レベル放射性廃棄物が増え続け、その行き場所はどこにも無いのです。

 北海道では、過去に北電の泊原発でのプルサーマル発電の方向性が打ち出されましたが、多くの道民の反対と、住民説明会での北電職員の動員(さくら)が発覚、折しも福島原発事故もあった事から立ち消えになってしまった経緯があります。

 北電は、今後のプルサーマル発電について、住民への説明や地元の同意は必要無いとの考えですが、それは北電の都合であって、事故があれば通常の原発より毒性の強い放射性物質を排出するプルサーマル発電を勝手に運転させることにはならないと思います。

 北電は、今回の3号炉再稼働の知事の同意が、余りにもすんなり決まったことから、同じ構図を描いているのかもしれませんが、そうは簡単に問屋は卸しません。


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