日本は米をどうする(ブログ3925)
- 2025年05月27日
21日からお休みさせていただいたブログを再開します。
カナダ・アルバータ州エドモントン市とは-15時間の時差が有り、到着した日から体内時計がビックリして夜はなかなか眠れず、日中は眠たさを堪えながら公務のスケジュールをこなしていました。詳細は改めて報告します。
帰国してから、この間の新聞に目を通しましたが、いつも通りいろいろなことがあったようです。
小泉農水相が早速動き出し、米5kg2,000円台にすると豪語していましたから、お手並みを拝見してみましょう。前にも記載しましたが、現在の新米は24年秋に収穫した米です。この米は備蓄米の20%分の20万トンで、既に放出しています。23年産は古米で20万トンで、これも放出済み。ただ、これがなかなか市中に出回りません。
小泉氏が号令をかけて放出するのは22年産である古古米の20万トン、そして21年産である古古古米20万トン、そして最後は20年産米である古古古古米20万トンです。
毎年、新米が20万トン追加されれば、古古古古米は飼料(家畜の餌等)に回されます。
つまり、21年度産の古古古米より以前の米は食味が落ちることから、他の米とブレンドしなければ、米を主食として食べ慣れている日本人の口にはなかなか馴染まないということになり、 白米として食べるより、チャーハンや混ぜご飯など味付けが必要なのかもしれません。
一方、お米農家は、今の5kg4,500円ほどの値段は当たり前だと主張しています。
そして、昨年策定された新しい「食糧・農業・農村基本計画」は、これまで同様に米の減反政策を継続する計画となっていますし、政府は頑なにこれを変えようとはしません。
なぜなら、長年続けてきた減反政策を変えることはこれまでの政策が間違いだったということになるからで、自らを否定する政策に転換することはせず、トランプ関税のカード(朝貢外交)として、米国産の米の輸入に舵を切ろうとしています。
これでは、食糧自給率「向上」では無く、「低下」になるだけです。農業関係者のほとんどが日本の農政は間違っていると思っていますが、農水省の官僚達は間違いを認めず、日本の農業を衰退させるためだけに動いているとしか思えません。
世界の先進国で、日本が一番最初に飢える国となると予測している専門家もいます。
国民の口を守る、外国に頼らずに食糧自給に力を入れる、これが統治者の1丁目1番地の政策であるはずです。しかし、日本のトップは・・・。