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教師業務の軽減と部活

  • 2017年12月21日

 函館市教育委員会では、新年度から「部活」や「三期休み=夏・冬・春休み」における教師の負担軽減策を発表しました。

 長時間勤務が常態化している学校現場、とりわけ教師の負担は大きく、授業以外には、課外活動(部活=クラブ活動)の顧問や部長、生徒の生活指導や進路指導、登下校の見守り、テスト作成や点数付け、給食費などの徴収・管理、学級通信やプリントの作成、支援の必要な子どもへの家庭対応等々、時間外勤務は膨大になり、教師の精神的・肉体的負担も大きくなり、その解決が大きな課題となっていました。

 解決策には、教師の配置数を増やすことが近道ですが、それだけでは解決しないものも多く有ります。

 とりわけ、クラブ活動はスポーツ活動にしろ文化活動にしろ、専門的に関わってきたか等は考慮されずに担当を持たされ、指導しなければなりません。

 そして、そのクラブが地区大会や全道大会へと出場することにでもなれば、土日は勿論三期休み中も指導や引率が求められますし、保護者からのプレッシャーも大きくなります。

 これらの問題を解決するための手法の一つとして、文科省では平成9年から「総合型地域スポーツクラブ」の育成・モデル事業を展開しました。

 これは、少子化によって学校単位ではチームスポーツの編成が出来なくなっていることや、教師をクラブ活動から解放し、地域に在住する競技の専門家が専門的な立場で指導することで競技力が向上することなどを目的とし、生徒・学生だけではなく、子どもから高齢者までスポーツに親しむこと、さらに、地域住民による主体的・自主的な運営を目指し、16年までに全国1,407市町村に3,328クラブが創設されています。

 しかし、この総合型地域スポーツクラブは学校のクラブ活動の受け皿とはなりえていないというのが現状だと思います。

 一方で人材の確保は難しく、スポーツの専門家がこのクラブだけで生計を保つだけの所得を確保できるかも課題とされています。

 いろいろな模索は行われていますが、いずれにしても、教師の負担軽減は急務であることから、クラブ活動は学校から切り離し、個人がその趣味・嗜好として行うと言うことも考えていかなければならない時期に来たのかも知れません。


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