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学校の冷房(ブログ4007)

  • 2025年08月17日

 ある定時制の高校に通学している社会人の方から、学校の教室への冷房設置を要望されました。

 公立の小中学校は、市町村立ですからそれぞれの基礎自治体が設置の判断をしますが、公立の高校は都道府県立となっており、当然、道内の公立高校への冷房設置は道教委が判断します。これには予算が絡みますから道教委だけではなく、知事部局の予算編成に大きく左右されますので、知事の判断も大きく影響することになります。

 さて、冷房を要望した方からこの夏の猛暑での授業の状況を聞き取りましたが、「窓を開け放っても熱い空気が入ってくるだけで授業に集中できず、体育の授業などは、体育館で身体を動かしただけで汗が吹き出してしまい、当然シャワーも無い事から先生に話して自習にしてもらうこともある。通学してくる若い生徒達も、結局学校を休みがちになってくる。そうなると単位が不足して進級が難しくなり、結局退学してしまうケースが出てくる事が懸念される」というものです。

 これは昼間に通学する生徒達も同じ環境の中での授業であり、一日も早く快適な環境で授業を受けさせるために対応を検討すべきだと思います。

 今年は、異常なほど「線状降水帯」が各地を襲っていますし、カムチャッカ沖地震の津波警報により、道内でも多くの道民が学校に避難しました。。

 全国の小中学校の9割が、自治体から災害時の避難場所に指定されていますが、設置率の全国平均では23.7%。地域によって冷房設備の設置に格差が生じており、設置の高い順では東京都で92.6%、大阪府で49.8%、兵庫県で43.9%と大都市圏が高い傾向にあり、17道県では10%に満たない状況で、いつも豪雨災害に悩まされる熊本県でも12.9%でした。

 文科省は35年までに避難所に指定されている全ての体育館や武道場の冷房設備を目指し、設置に対して補助金を出していますが、それでも、今年の5月時点で先ほどの設置率です。そして、これは災害避難場所としての体育館等ですが、教室はどうなっているのかと言えば、窓に冷風扇か簡易冷房を設置してしのいでいると言うのが現実です。

 いわんや、公立高校はどうなっているのか。道内の小中学校、公立高校の実態と設置計画について調査して、早急な改善を求めなければなりません。


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