和平は成立するのか(ブログ4102)
- 2025年11月23日
トランプ政権とロシア側が進めてきたウクライナとの和平案を、米国がウクライナのゼレンスキー大統領に提案、今後ゼレンスキー氏とトランプ氏の協議が行われることになりますが、トランプ氏がゼレンスキー氏に提案した内容は、ロシアがこの間和平条件として求めていた内容そのままであり、ゼレンスキー氏にとっては屈辱的なものとなっています。
ウクライナは自国軍の制圧下にある地域を含め、ドンバス地方の残余の地域をロシアに割譲、ウクライナ軍の規模を40万人に縮小、主要武器の放棄、米軍の軍事支援の縮小、NATO加盟とはしない、ロシア語をウクライナの公用語とする、ロシア正教会ウクライナ支部に公式地位を付与するなど、全てがロシアのこれまでの要求を網羅した内容となっています。
これを丸呑みするという選択はゼレンスキー氏には出来ない事を承知で求めています。
これを受け入れると言うことは、これまでの戦争で犠牲になった国民が無駄死にとなり、国民の思いを裏切る結果となるでしょう。そして仮に和平が成立してもウクライナ国民の安寧は保障される訳では無く、また、ロシアの再侵略も懸念しなければなりません。
つまり、「無条件降伏」に近いもので、仮にロシア軍の常駐となれば、80年前の日本と同じことになります。その結果、EUは目の前にロシアの脅威が迫ります。
国際犯罪となる他国への武力による侵略が正当化されれば、世界秩序は無きに等しくなりますし、中国が台湾に侵攻して制圧しても問題ないこととされてしまいます。
そして、世界は混沌としたカオスに包まれる事になります。
ウクライナとロシアの問題は、世界の問題となってしまいます。





