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原発ホワイトアウト

  • 2014年02月13日

 札幌との行き来のJR列車内で、若杉 冽(わかすぎ れつ)著の「原発ホワイトアウト」という本を読みました。

 フクシマ事故以後、原発再稼働へと進む与党、関わる政治家、電力会社、経産省の鉄のトライアングルで国の「エネルギー基本計画」に原発再稼働を盛り込むまでのノンフィクションというよりもほとんどフィクションといっても良い内容でした。

 この鉄のトライアングルで、規制委員会もマスコミも絡め取り、再稼働に反対姿勢を貫いている新潟県知事(本編では新崎県)までもスキャンダルをでっち上げて葬り去る。

 原発マネーにぶら下がる政治家は、子弟や支援者の就職斡旋、パーティー券購入や政治献金のうまみを享受し、役人は天下りや飲食・遊興費の付け回しを電力会社に頼み、電力会社は地域独占企業を維持し、総括原価方式で企業努力もなく国民から電気代を徴収するという、選ばれたと思っている自分たちの利益のためには国民を犠牲にしても何の痛みも感じない奴らに、はらわたが煮えくりかえる思いです。

 まさしく、今、霞ヶ関と永田町で行われていることだと思いました。

 結末は、正月休みに爆弾低気圧が日本を襲い、再稼働した新崎県の原発(想定は柏崎刈羽原発?)、の高圧送電線数カ所がテロで破壊され、原発内にエネルギーが蓄積され緊急停止しても外部電源か非常用電源で冷却しなければならなりませんが、外部電源もダメ、非常用ディーゼル電源は凍結して燃料が用を足さず、メルトダウンが始まり、住民は統率もとれず避難しましたが、豪雪に阻まれブラックアイスバーンも相まって事故が多発、道路はどこも塞がり、逃げ場を失い、関係者も原発には近づけない。

 ベントは途中で配管が破断、燃料プールにも冷却水が供給されなくなる。

 ホワイトハウスも在日米国人の救出のため輸送機を派遣、日本海には中国艦船、韓国艦船がそれぞれ在日中国人や韓国人の救出に向かう・・・・。

 著者の略歴が、東京大学法学部卒業。国家公務員Ⅰ種試験合格。現在、霞ヶ関の省庁勤務というところがかなりリアリティーを感じさせてくれます。

 ご興味の有る方はご一読を。


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