下水道料金の値上げ(ブログ4079)
- 2025年10月28日
札幌市が、下水道料金を23%値上げする方針をきめました。
今年の1月、埼玉県の八潮市で下水道管の腐食が原因とされる道路陥没が起きたことから、政府は全国の下水道管の耐用年数とその実態の乖離について調査した結果、施設の老朽化は全国でも問題になっており、札幌市も下水道管の交換に多額の費用が必要になることから、値上げに踏み切ることになりました。
道都である札幌市が下水道料金の値上げに走ると、当然他の市町村も値上げに追随することは必至です。
さて、上・下水道については、生活上欠くことの出来ないインフラであり、これらは当然自治体固有の業務で、自治体の責任で整備するべきものではないでしょうか。
当然、下水道であれば処理に係わる経費について、住民はその使用量に応じた経費を負担します。つまり、下水道のハード部分は公共インフラなのです。
しかし、近年は、自治体の財政難を理由にしてこれらの負担を住民に課す事例が増えてきました。これまで、し尿の収集・ゴミの収集は無料でしたが、今やほとんどの自治体で有料となっています。生活に直結して欠くことの出来ない自治体固有のサービスがいつの間にか住民の直接負担となっていく。この傾向は今後も続くことが想定されます。
下水道管の計画的な交換は、埋設した時期から耐用年数を見越して計画的に行わなければなりませんが、そのことを怠ってきたことにより八潮市のような事が起きてしまうのです。上・下水道は街の中を網の目のように張り巡らされた、いわば血管の役目を果たしています。
下水道管の交換の必要性は、今後も急増してくることになります。政府の財政支援もある事から、自治体関係者にはなるべく住民に負担をかけない工夫を検討して、事故が起こらないうちの対処を望みます。





