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クロマグロ漁

  • 2017年09月06日

 クロマグロの資源量管理に係わり、中西部太平洋マグロ類委員会(WCPFC)が開催され、その中で日本の漁獲規制についても協議されました。

 日本の年間漁獲量におけるマグロの小型魚(30kg未満)の枠は4,007tで、巻き網、定置網などの漁法を用いております。

 それぞれの漁獲枠は、大中型巻き網→2,000t、近海竿づり等→106t、引き網・定置網等→1,901tとなっています。

 北海道は、沿岸の定置網等が中心で、日本海北部・太平洋北部枠と共同管理枠の中で漁獲量が決められていますが、今年は漁獲量が多く、既に上限枠を突破してしまいました。

 30kg未満は、これから親魚になり産卵する事から資源管理上も漁獲制限が必要です。

 マグロ大型巻き網漁法は、350t程度の船が魚探で群れを探り、船団を組んで巨大な網(長さ1km、深さ250m)で魚群を巻き込み、網底をワイヤーのウインチで締め込み、一気に水揚げをする漁法で、まさしく一網打尽です。

 一方、定置網は積極的漁法では無く、定位置に設置した網に多種の魚が入ってくるのを待って捕獲する受動的な漁法です。

 漁獲枠が上限になったら、マグロ巻き網漁は漁を休止すれば済みますが、定置網は網を閉じると、全ての魚が捕獲出来なくなります。

 しかし、上限枠を超えたら、その分、翌年度以降の枠を削減しなければならず、枠を守るために何度か定置網の誘導部分を閉じる努力もしましたが、これからは鮭の時期でもあり、いつまでも閉じるわけにはいきません。

 そこで、巻き網漁の漁獲枠を定置網漁に回し、巻き網漁が他の魚種に操業転換を図るように水産庁に仲立ちをすることを申し入れ、現在、その調整が行われています。

 無論、魚種転換に関わる協力金は支払わなければなりませんが、定置網が主流の地元南茅部にとっては重要な問題ですし、早い段階で方向性が見えるように努力したいと思います。


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