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アメリカン・ファースト(ブログ4138)

  • 2025年12月29日

 今年1月20日に米国大統領に就任したトランプ氏、就任後すぐに100本の大統領令に署名し、その権力を誇示しました。

 しかしこの1年間、世界はトランプ氏の常識外れの言動によって振り回され、同時に米国という軍事的にも経済的にも、そして民主主義においても大国で世界のリーダーだった国は、その役目を自ら放棄し自国第一主義に徹した国となってしまいました。

 経済における大きな武器として関税をもてあそび、自由貿易を否定しましたが、今、その結果で米国民は喘ぎ始めています。

 米国は米国人のために存在するとして、移民を排除し、留学生にまでその影響は及びます。教育の最高学府である大学の自由な風潮を忌避し、多様性、公平性、包括性などを否定し、国内大学との対立は深刻さを増しています。

 大統領自らファシズムに走り、保守的右傾化を推進したことによって他の国々の右派が台頭し、それは欧州、アジア、中南米などにおいて顕著に表れています。

 武力による現状変更では、ウクライナよりもロシア、パレスチナよりイスラエルに軸足を置き、まさに武力による現状変更を容認するかのようです。そして、米国はデンマーク領のアイスランドを米国の領土にしようと画策していますし、麻薬輸出を口実として世界有数の石油と鉱物の産出国であるベネズエラに軍事攻撃を仕掛けようとし、その覇権を手に入れようとしています。

 ウクライナに手を差し伸べているUEを目の敵にし、NATOの解体も辞さず、各国に自国の事は自国で守れと、軍事費のGDP5%への増額を求めています。

 今や米国は、これまでの米国とは全く違った国となり、米国的なイデオロギーも無くなってしまいました。

 この事は日本にとっても、今後の外交に対する大きな流れをどのように読み、どのように対処していくのか真剣に考えなければならない時が来たと言うことです。

 もはや、米国は日本に対しても特別視はせず、他の国と同様に米国のための日本になる事を求めてきます。今でも、属国的な扱いを受けていますが、今後は、その扱いが更に激しくなり、同盟国とは言えない状況と要求が強まってくることも考えられます。

 この1年間で、米国はその姿を完全に変えてしまい、まさしくアメリカンファーストのみにだけ生きていく国となったのだと思います。


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