ならず者国家(ブログ4151)
- 2026年01月11日
全てが「ディール」。トランプの頭の中にはこの単語しかないようです。
法よる世界秩序を全面否定し、「力が全て」ということを臆面も無く口に出す。金勘定が全ての判断基準で、GDP世界第1位、軍事力世界第1位ということをバックに、同盟国・友好国という外交的繋がりも配慮することなく、関税を経済の武器にして法外な関税を貿易取引国にふっかけ、相手が媚びを売って米国に有利な条件を示すと、バナナのたたき売りのように関税を目こぼしして引き下げますが、それでも以前より高い水準で手を打ち、その恩を相手に高く売りつけるという汚い守銭奴である事を見せつけています。
さらに、最高司令官として国際法を無視し、その軍事力を利用して自分の気に入らない国家を攻撃し、元首を拘束して傀儡政権を樹立させ、資源を巻き上げて莫大な利益を手中にするだけでは無く、NATO同盟国の領土に対しても触手を伸ばし、手に入れるためには軍事力行使も辞さないとうそぶき、米国の南に位置する国への圧力を強め、パナマ運河も米国の物だと勝手な言い分を口にしています。
国内にあっては、移民排斥、DEI(多様性・公平性・包摂性)の全面否定、民主党系知事の州には米軍を派遣して人民を制圧、健康保険のオバマケアを否定、いくつもの行政組織を解体そして公務員の馘首、民主主義を葬る所業。
今度は、国連を主体とする66の国際機関からの脱退、とりわけ国連気候変動枠組み条約の脱退は、牛歩のようですが確実に目標に近づいていた地球温暖化に対する取組を牽引していた、締約国会議の形骸化を促すような暴挙です。
ルビオ国務長官は、「これらの機関は進歩主義的なイデオロギーに支配され、国益からかけ離れている」と批判しました。国務長官と言えば日本で言う外務大臣です。その外務大臣が、国際的な協調を基本とする国際機関について、「ありえへん」発言をしています。
進歩主義的なイデオロギーを批判していますが、「進歩主義」とは、社会の矛盾や不合理を改善し、新しい、より良いものを追求する思想で、特に科学技術の進歩や経済発展が人間の条件の改善に繋がり、社会的正義や平等を追求するとの考えに基づいています。
つまり、ルビオ氏は、「進歩主義が国益からかけ離れているから、この思想は間違いだ」と説明していることになります。これは、第1次世界大戦後米国が主導してきた思想だったはずです。その米国がルビオ氏の発言の様に「社会の矛盾はそのままで良いし、不合理は改善する必要がない、科学技術の進歩や経済発展は人間の条件改善にはならず、社会的正義や平等は追求する必要がない。米国の国益とは真逆の考え方だ」と言う事になります。
この考え方は、これまで、米国が自ら忌み嫌っていた「ならず者国家」への道を米国が歩むと言う事なのでしょうか。
既に、協調から単独主義に突き進んでいる米国を、どこの国が尊敬するでしょうか。
日本に緊急事態が起きても米国は「自分で何とかしろ」と突き放すでしょう。何のための日米安全保障条約なのか、その意義さえ雲散霧消してしまう事態です。
日本は、1960年以来の日米安保の抜本的な見直し、そして条約の解消も国家として熟議していく必要があるのでは無いでしょうか。このままでは、日本も米国に引きづられて行くだけで、世界から孤立してしまいます。





