ずさんな調査(ブログ4057)
- 2025年10月06日
森友学園が取得するはずの国有地に埋め立てられていたゴミを、国交省大阪航空局が、ボーリング調査や地中レーダー調査を行った結果、当時、値引きの対象だった推定1万9,500トンでは無く、その4分の1程度の約5,000トンだったことが明らかになりました。
当時は、森友学園籠池泰典理事長が巧みに安倍昭恵氏に近寄り、昭恵氏に学園の幼稚園で講演させたり、記念撮影をしたりして抱き込み、昭恵氏が学園の土地購入に介入して「前に進めて下さい」と話した事を近畿財務局の職員に話したりして有利に運ぶように画策、昭恵氏付きの谷査恵子内閣事務官が電話で近畿財務局に問い合わせたりしていました。
籠池氏は、この土地は軟弱地盤だと行って賃貸料の減額を迫り、定期借地契約を異例の長さに引き延ばしたりしていましたが、その後、ゴミが埋設しているとしてその撤去量を売却値から差し引くよう求めました。
この一連の森友案件のための文書改竄や廃棄などを押しつけられた赤木敏夫さんが、遺書を残して自死してしまいました。
問題の土地約8,770㎡の国有地は鑑定価格9億5,600万円でしたが、財務局は先ほどのゴミ埋設撤去費用として8億2,000万円を差し引いて1億3,400万円で森友学園に売却しましたが、その後、国会で大きく取り上げられた事から売却と同額で財務局に買い戻されていました。
今回の調査では、当時推計されていた1万9,500トンのほぼ4分の1だったことが明らかになり、大阪航空局はその理由を「以前は土地の一部を対象に、業者による試掘や過去の調査をもとに算定していたが、今回は土地全体を対象に、専門業者に委託して埋設物深度や混入率を調査した」としています。しかし本来、9億5,600万円の土地に埋設されていたとされるゴミを、ずさんな調査で終わらせた事に意図的なものを感じますし、籠池氏が求めた額にするために、ゴミの数量をあえて架空の1万9,500トンという数字にしたとさえ思えます。
これは、安倍晋三氏と昭恵氏夫婦への忖度の度が過ぎた結果だったという事です。
自分の思いのままに権力を行使する権力者、その権力者に弱く、忖度することで覚えがめでたくなることを求めるい官僚、自分の保身と出世しか頭にない官僚という構図が今回明らかになりました。
今回の自民党総裁選で高市氏が選ばれましたが、高市氏が尊敬する政治家は安倍氏であり、自身は安倍氏の「後継」とまで言い切ります。その高市氏が最高権力者になってしまうようです。権力をこのように使用することまで、継承して欲しくはありません。