かわぐちかいじ氏(ブログ4068)
- 2025年10月17日
映画「沈黙の艦隊」を見てきました。
これは、「かわぐちかいじ」原作の漫画の映画化で、以前にも第1部というべき作品が映画化されましたが、今回はその続編という事になります。
私は、かわぐちかいじ氏のファンで、漫画の「空母いぶき」、「沈黙の艦隊」、「ジパング」を全巻持っています。
「空母いぶき」は、中国軍が尖閣列島に上陸した後に多良間島などにも上陸し、自衛隊基地を占拠するだけでは無く、住民をも捕虜として収監、これに自衛隊が出動して、開放するまで、空母いぶきを中心とした領空、領海での中国軍との戦闘を描いたものです。
作品は2014年から連載されました。空母いぶきのモデルは海上自衛隊に所属する「垂直離着陸機搭載護衛艦いずも」ですが、いずもは近年垂直離着陸戦闘機「F35B」の積載だけでは無く、甲板を使用して離発着できる仕様に改修し、事実上の空母となりました。
すでに、かわぐち氏は日本が空母を持つ事を想定していたということですが、政府は未だに憲法上攻撃型の艦船である「空母」という名前を冠せずに、いまでも「護衛艦」と呼んでいますから、ここにも政府の欺瞞が表れています。
すでに作者は、14年に中国と日本の緊張関係を想定して連載を始め、いずもを空母としつつ、ノンフィクションながら、政情をリアルに表現した作品です。
「ジパング」は2000年に連載が始まり、海自の「最新鋭イージス艦みらい」が時空のねじれで1942年の太平洋にタイムスリップ、そこで、日本の海軍を援軍しますが、最新鋭のイージス艦の能力は当時の米海軍の能力を凌駕しますので、艦長はじめクルーはそこで勝利してしまうと歴史が変わってしまうことから苦悩します。そこに戦闘機のパイロットである一人の士官が撃墜され、みらいが救出、その士官にこのイージス艦が未来から来たことを説明、信じない士官に資料室を開放したことで、日本が原爆により敗戦したことを知り、当時、ドイツも開発していた原爆を入手して、米国より先に使用することを計画するという内容です。この作品も優れた取材を基にした作品となっています。
そして、「沈黙の艦隊」ですが、この先品は1988年からの連載となっています。
日米が秘密裏に建造した日本で初めての「原子力潜水艦シーバット」。だれにも見送られずに練習公開に出航しましたが、日本の領海を出たところで、艦長・海江田四郎が、潜水艦一隻で日本からの独立宣言を世界に発信「独立国やまと」として世界の政治と軍隊を分離し、国連主導の国際軍を創設して不安定な政治が戦争を誘発することが出来ないようにすることを目的とすることも発信、これに怒った米国大統領が潜水艦やまとを撃沈させるために最新鋭の米潜水艦を2隻派遣しましたが、やまとはこれを打ち破ったことから大統領は大西洋艦隊全戦艦でやまとを沈める命令を出しました。
しかし、やまとはこれも上手くかいくぐり、米大統領と話し合いをするために国連のあるニューヨークを目指します。
その間、記者の質問に海江田艦長はやまとには核を搭載していることを公表します。
現在、日本政府は海自の潜水艦を原潜(原子力潜水艦)に仕様変更しようと計画をしています。その事も、かわぐち氏は27年前に想定をしていたのかもしれません。





