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HACの三沢線運休

  • 2017年08月26日

 HACの函館-三沢線が運休になりました。

 思い起こせば、JASの子会社であったHACが、JASの破綻よってJALに吸収され、そのJALも破綻してHACは道が経営主体となって運行を始めました。

 道が筆頭株主となってHACの運営を行ってきましたが、その経営は厳しく、道内の翼でありながらこれまでの路線を維持することが出来ず、路線の縮小、機体の延命、整備体制の見直し、パイロット、CA、地上スタッフ、グランドハンドリング等の賃金切り捨てなどを行ってきました。

 HACに道職員を派遣して経営立て直しを試みましたが、慢性的な赤字は解消されず、筆頭株主の高橋はるみ知事は、HACの今後の経営について「あずさ監査法人」にコンサルを依頼、再生計画が議会にも報告されましたが、その内容は既存路線を見直し、新たな目玉路線として函館-三沢線を新設することが中心となるものでした。

 私たちは、既存の路線を縮小してまで三沢路線を新設することへの効果について慎重な立場でしたが、与党の賛成に助けられて三沢線を新設、HACの再生を託しました。

 その後、JALは国策による再生が図られ、順調に業績が回復したことからHACをJALのグループ会社として経営を移管する働きかけがなされ、協議が整い現在JAL傘下の航空会社として運行しています。

 もしJALに経営移管しなかった場合、道が筆頭株主、経営主体であったHACはどうなっていたのか?

 私たちは、自力再生ではなく、同じく当時JALの子会社であり、同機種のサーブ340を有し、自前の整備、パイロット養成施設も完備している日本エアーコミューター等との合併などを提案していましたが、高橋はるみ知事は自力再生の道を選びコンサルに委託するという判断をしました。

 高いコンサル料金を支払い、未知数である三沢線は今、結局運休に追い込まれました。

 今回、HACは「認知度不足などで当初から利用が低迷していた」、「北海道新幹線開業で今後も顧客拡大は困難」とその理由を述べました。

 私たちが当初から指摘していた通りです。

 認知度不足は当初から「宣伝に努める」と答えていましたが、結局は功を奏していませんでしたし、北海道新幹線による競合も当時から想定されていました。

 結果として、知事が判断した自力再生は、後年、HACがJALのグループ会社として吸収された事から、図らずも責任を回避する事ができた高橋はるみ知事は、JALのおかげで失政を免れたことになったのです。


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