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GPIF

  • 2015年12月06日

 GPIF、一体何の略語だ?

 多くの方は聞き慣れないこの略語に戸惑うことでしょうが、私たちの老後に大きな影響を持つ組織で、GPIF(ガバメント・ペンション・インベストメント・ファンド):年金積立金管理運用独立行政法人とは、その設立目的には私たちが支払っている年金について「年金積み立て金の管理および運用を行い、その収益を国庫に納付することにより厚生年金保険事業および国民年金事業の運営の安定に資する」と書かれています。

 つまり、私たちから預かっている年金積立金を、国債や外国債券、国内株式や海外株式に投資して、その運用益を年金の支給財源にすることを使命としています。

 その内訳は、今まで、国債 %、海外債権 %、国内株式 %、海外株式 %でしたが、安倍晋三になってから、アベノミクスの一つである株の高騰に一役買わせようと、配当は少ないがリスクも小さな債券から、配当は大きいがリスクも大きい株に私たちの年金積立金を大量に投入して、株価を操作しています。

 その割合は、14年6月まで、国内債券53.36%、海外債権11.06%、国内株式17.26%、海外株式15.98%でした。
しかし、14年11月からは、国内債券35%、国外債券15%、国内株式25%、海外株式25%としました。

 まさしく、アベノミクスの株価対策に年金積立金が利用されたことによって、株価が下がった場合の損失は計り知れない金額になると懸念されていました。

 私の「ブログ568 14年11月26日号」にも記載させて頂きましたが、この時は、年金積立金を株式に大きくシフト替えすることのリスクへの危惧を書かせていただきましたので、その一部を再掲します。

 

  『・・・国債の信用は落ち、引き受け手が無くなれば国債の金利高騰を招きかねず、金利が1%上がっただけでも140兆円では1.4兆の利払いが増える状況。

  更に年金の管理運用いわゆるGPIFは年金の運用を株に転用し、今までの国内株12%を25%にそして海外株も倍増し、年金運用の約50%、130兆円を投入することを決めました。

  今は株高になっていますが、早晩株安となればハイリスクをまともに受けることになります。すでに、リーマンショックの時の世界的な株安を忘れてしまったのでしょうか。

  売りに出すにも1日の取引限度額が8兆円と決められていることから、株が下がったからといって全額売りに出すことが出来ません。

  まさしく運用によってリスクを受けるのです。』

 

 この度、GPIFは、7月~9月期の運用損益は、中国経済の原則を懸念した世界同時株安の影響で約8兆円の損失となりました。

 懸念されていた事が現実となってしまいましたが、その責任は誰も取ろうとしません。

 無論、株式運用ですから、損をする時もあれば儲ける時もありますが、年金積み立て金の50%を博打相場に転用すること自体、大変なリスクであるにも関わらず、自らの経済政策の失敗を年金資金に求めようとする安倍晋三。それを問題ともしない塩崎厚労大臣。

 そもそも、GPIFはの前身は、もともと「グリーンピア(大規模保養基地)」問題で1兆円以上の年金資金をパーにした「年金福祉事業団」です。

 上から下まで無責任体質の厚労省、皆さんの怒りは如何に。


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