５番煎じの真珠湾訪問
- 2016年12月27日
２６日から行われた安倍晋三のハワイ・真珠湾訪問。
当初、このことが発表された時は「歴代総理で初めての訪問となり歴史的な事だ」と持ち上げていた新聞・マスコミでしたが、朝日新聞が１９５１年９月に当時の吉田茂首相が真珠湾を訪問していることを報道すると、今度は「アリゾナ記念館を訪れるのは初めて」と訂正、そして今日は「日米両国首脳がそろって慰霊に臨むのは初めて」と何が何でも初めてを強調したいみたいですが、そこまですることもなく、すっかり「初めての訪問」という言葉が色あせてしまいました。
安倍晋三も、騙したつもりだったのがばれてしまって「バツが悪い」のか、ついにオバマ大統領との最後の日米首脳会談ということを全面に出して乗り切ろうとしています。
しかし、今度は「ハワイ報知新聞」が、鳩山一郎首相が１９５６年１０月２９日に、そして、岸信介首相が１９５７年６月２８日に真珠湾を訪れていたと報じ、２３日の朝日新聞では、河野洋平衆議院議長が０８年１２月にアリゾナ記念館を訪れていることを報じたということが、日韓ゲンダイに掲載されました。
いずれも公式訪問で、衆議院議長は立法機関の長という行政機関の長である首相と同格の地位にあることから、衆議院議長の公式訪問とは総理の訪問と同じ重さを持つものとなるのではないでしょうか。
こうなると、安倍晋三のハワイ・真珠湾訪問は別に歴史的な事ではなく、歴代の吉田、鳩山、岸首相、河野議長が訪問した後の「５番煎じ」の出がらしも出がらしで、お茶の色も香りもしない、ただのお湯と同じ、何の意味も持たない訪問であることが判ってしまいました。
年末の最大のショーであった「安倍・プーチン会談」がプラスどころかマイナスとなってしまい、それを補うような真珠湾訪問ですが「初めて」が「５番煎じ」となり、話題性も無くなってしまった、どうでもいい訪問となってしまいました。
