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香港と台湾

  • 2019年08月19日

 中国はこれまで自国が行ってきた政策について岐路に立たされているようです。

 それは、香港問題と台湾問題であり、共産党1党支配という中国の国政の有りようが、今、大きな矛盾に差し掛かっているのだと思います。

 両方とも中国の一部で同じ国であるとし、当面の間はそれぞれの歴史的経過を尊重し、「1国2制度」という手法を取り入れてきましたが、しかし、その時間的経過は両地域の国民に意識変化をもたらし、表現の自由や知る権利が制限され情報が操作されていると見なされている中国へは復帰したくないという意識が醸成され、強権的な中国への帰属意識が薄れてきたもの思います。

 ここで、中国が香港のデモ隊に武装警察部隊を投入すれば、当然惨劇が想定されますし、もし、そういうことが現実に起きれば中国は世界からの非難に晒されることになるばかりか、一党独裁の非民主的国家とレッテルが貼られ、中国が行ってきた「1国2制度」の失敗を認めなければならないことになります。

 習近平国家主席が、あえてそのことを飲み込んで強硬手段に出るとはなかなか考えずらいものが有ります。

 一方、台湾も米国から最新型F16戦闘機66機を購入することで米国と交渉し、米国は売却を受け入れる方針を固めました。

 中国は、これまで一つの中国を宣言し続け、台湾の主権を認めてはいませんが、現状の台湾は経済的にも国際的にも一つの国としての地位を固めつつあります。

 中国は、1997年7月の香港返還に用いた「1国2制度」の方式を、台湾にも提案しましたが、台湾政府は現状維持と中国の民主化を求めていました。

 台湾も政権が変わると、そのときの為政者によって方針が変化しますが、今でも中国との溝は大きく、依然として未解決の問題となっています。

 その台湾が、対中国に対する国防を強化する方針を打ち立て、最新式の武器購入に対して米国の理解を得たことは、さもすると危険な中台関係と米中問題に発展することになりかねません。

 香港と台湾、二つの地域の問題をどのように解決するのか、中国の出方が注目されます。


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