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議員定数見直し自民党案に根拠なし

  • 2010年08月04日

道議会では、この間、各会派幹事長を中心として定数の見直しを行っています。
この協議は前期の「定数等検討協議会」において2増(現在1名区:岩見沢市・千歳市)6減(現在3名区:渡島地方・後志地方・オホーツク地方、現在2名区:胆振地方・釧路地方、現在4名区:十勝地方)案を基本に各会派で前向きに検討することなっていたものですが、昨日と今日の新聞に自民党の考え方として、渡島地方・オホーツク地方のみの削減とし、岩見沢市と千歳市の増員も見送ることで落ち着かせようということが報道されました。
結局、議会の多数派を構成する自民党案の「0増2減」というのが結論となりそうです。
しかし、これは全く根拠が無く身内の都合だけを考慮して導き出した結論と言わざるを得ません。
新聞には「人口比を考慮して」と報道されていますが、これは、当初の6減案を実施すると、削減対象となる選挙区の議員からの猛反対に遭い、自民党内部をまとめることが出来ないと判断し、3名区で既に一人が逝去されている渡島地方と次期選挙には立候補せず引退する予定の方がいるオホーツク地方のみの削減、いわゆる現職には影響の無い形で定数削減をし、その代わり岩見沢市・千歳市の増員も行わない、ということで矛を収ようとする、自民党の会派事情を最優先としたものと思われます。
さて、ここで当初案である2増6減の対象となった選挙区における定数の基本となる人口を比較してみましょう。
(道のHPおよびインターネットのウィキペディアの資料を基にしています。)
定数削減予定対象選挙区
●3名区
◇後志地方選挙区 :人口 103,914人(議員一人あたり34,638人)
◇渡島地方選挙区 :人口 117,681人(議員一人あたり39,227人)
◇オホーツク地方選挙区 :人口 159,880人(議員一人あたり53,293人)
●2名区
◇胆振地方選挙区 :人口  68,551人(議員一人あたり34,275人)
◇釧路地方選挙区 :人口  70,698人(議員一人あたり35,349人)
●4名区
◇十勝地方選挙区 :人口 186,751人(議員一人あたり46,687人)

定数増員予定対象選挙区
●1名区
◇岩見沢市選挙区  :人口  90,553人(議員一人あたり)
◇千歳市選挙区 :人口  93,117人(議員一人あたり)

 

 

さて、皆さんいかがでしょうか
自民党案が人口比を参考にしたと言うのであれば、まず胆振地方(34,275人)、次に後志地方(34,638人)が削減の対象となるはずです。
渡島地方は4番目で、言わんやオホーツク地方は最後の6番目なのにも関わらず、自民党案である渡島地方とオホーツク地方の各1名減については根拠が見あたりません。
先ほど述べた現職に影響の無い形でお茶を濁した手法で自会派をまとめ、それを他会派にも承認するように求めるのはいかがかと思います。
これまで検討を加えてきた前期の定数等検討協議会でのたたき台をベースにするべきではないのでしょうか。
そして、都市部と地方の定数のあり方について、公職選挙法の改正を視野に議論を進めることが定数等検討協議会の有るべき姿だと思います。


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