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緊急では無く非常事態

  • 2021年08月14日

 昨日東京では新規感染者が5,773人、北海道では454人、毎日が記録更新と高位平準化の維持が続いています。

 道新には、日本プライマリー・ケア連合学会大橋博樹副理事長が、自宅療養での症状別のアドバイスが掲載されていました。

 入院や宿泊療養施設への入所が難しく、自宅療養を余儀なくされている方に対し、症状が悪化した場合の自己診断の目安を知ってもらい、自分の事は自分で対処する知恵を身につけて欲しいということなのでしょう。

 「軽症、中等症の患者は自宅療養で、重症者のみ入院を」という菅氏の言葉を受けて、国を頼ることが出来ない現実を受け入れ、自己責任で対処しなければならないということを突きつけているようです。

 しかし、自宅療養で症状が悪化し、救急車を依頼しても受け入れてくれる医療機関が見つからず、救急車内で数時間を過ごし、県境を越えた医療機関に運ばれるケースも珍しくなくなりました。

 日刊ゲンダイでは、<総務相消防庁が発表した「救急搬送困難事例(救急隊が医療機関に3カ所以上断られ搬送先が決まるまで30分以上かかった事例)」では、8月2日~8日までの1週間で全国52の消防本部で2,897件発生し、このうちコロナ関係は1,387件で約半数を占め5週連続の増加>と報じました。

 いざとなった場合でもすぐに病院が受け入れてくれるわけではないのです。

 このような現実にも菅氏は「必要であればすぐに入院できる体制を整える。」と話し、まさに、現実離れした空疎な言葉を国民に伝えるだけです。

 専門家は、既に一般の疾病は救急であっても受け入れられずICUも空きがなく、手術も先送りという、「医療機能の不全」に陥っていると話しています。

 幸い、北海道や函館市は辛うじて入院や宿泊療養施設への入所は可能ですが、感染がこれ以上拡大すれば逼迫するのは必然です。

 最大の武器だとするワクチン接種も停滞し、PCR検査を拡大する気配さえも無く、多くの時間がありながら医療体制の拡充も進んでいません。

 ウィルスはデルタ株に置き換わり、更に強力な感染力を持つ「ラムダ株」が空港から国内に持ち込まれたこともひた隠しにしていました。

 「国民の健康と安全を守るのは私の責務」だとか言っていたことを国民は覚えていますが、実態は滅びの坂を転げ落ちていくだけです。

 私たちは、こんな国難を経験した事がありません。これは、緊急事態では無く、まさしく非常事態です。


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