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稲田防衛相、南スーダンへ

  • 2016年08月31日

 28日のブログで、稲田防衛相はジブチに行くよりも南スーダンに行くべきだ。

 と書かせていただきましたが、今日の新聞に、「稲田氏、南スーダンへ」という記事が掲載されていました。

 既に「駆け付け警護」と「宿営地共同防御」の訓練が始まり、11月に派遣される部隊から実施されようとしていますが、さすがに現地の状況を掌握せず、むやみやたらにPKO新任務を行わせることに後ろめたさを感じたのか、まずは現地に赴きその目で確かめるようです。

 これは、危険な任務を付与する責任者として当たり前のことですが、既に政府は駆け付け警護が自衛隊にとって大きなリスクを背負うことになることを想定し、新任務は宿営地のジュバを含む南部に限定し、紛争が続く北部では救援要請があっても原則応じないことを決めたようです。

 どうやら国内世論を気にして、問題のないというよりも駆け付け警護の要請があまり想定されない地域に限定したのではないかとも思われます。

 既にジュバでは中国人兵士が2名死亡するという事態も発生していますし、派遣5原則は保たれていない状況であることは明らかですが、菅官房長官や稲田防衛相は相変わらずのゴマカシを続けています。

 そして、新しい任務に就かなければならないにも関わらず、自衛隊員の身分は何ら見直されず、不慮の戦闘に巻き込まれて拘束されても、ジュネーブ条約に定められている「捕虜」の適用も受けられないですし、武器使用は未だに警職法に準拠し、相手が銃を撃ってこない限りこちらからは発砲できず、また、誤って民間人を殺傷した場合の刑法上の扱いや、逆に自衛隊員が殺傷された場合の取り扱いも決まっていません。

 なぜ、拙速な対応を自衛隊員に強いるのでしょうか。

 安倍晋三や稲田防衛相がよく口にする「血を流す貢献」のためでしょうか、それともメンツなのか、派遣5原則が破綻しているにも関わらず、派遣隊を撤退させない。

 一度手を染めたら引き返すことが出来ないのが戦争なのは、歴史が物語っているではないですか。

 そうならないためにも、派遣5原則に沿った早期の撤退を望みます。


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