知事発言と接種実態
- 2021年06月27日
道新の調査によると、7月中に65歳以上のワクチン接種が完了せず8月にずれ込む可能性があると回答したのが、函館市を含む10市町ということです。
しかし、具体的に完了時期はいつ頃になるか尋ねると、6月中が16市町村、7月中が6町村、8月中が26市町村、9月中が48市町村、10月が35市町村、11月が22市町村、これだけでも159市町村、残り20自治体は具体的な見通しが立っていないということなのでしょうか?
菅氏の「7月中に高齢者の接種完了」という鶴の一声を忖度して、国が「完了」の定義を示さなかったことから、各自治体では「1回目が終了した段階」、「予約が完了した段階」、「全員では無く希望者の接種が終了した段階」、「7月中を目指すということ」等と異なり、何を持って完了とするのかその根拠が明らかではありません。
道新報道によると、<鈴木知事は19日のオンラインによる全国知事会で、「179市町村全てで7月末に接種が終えられる」と述べた。道保健福祉部は知事の発言について「接種を完了する体制が全市町村で整うという意味だ」と説明している。>となっています。
当然、報道機関としては、19日の知事発言が正しいのか各自治体を調査した。いわゆる「裏」を取った結果が前述の結果です。
私は、この問題については報道機関の方が性格な情報を提供していると思います。
保健福祉部が説明する「接種が完了する体制が整う」ということと、知事が言う「接種が終えられる」ということは、全く違う意味の日本語です。
中央で見られる「菅氏の答弁に合わせるように、無理な言い訳を重ねる官僚」の姿がこの北海道に投影されているような、知事の言葉と保健福祉部の説明の違い。
仮に保健福祉部の説明が本当だとすると、接種完了の前提となるワクチン供給が7月中に見通しが立つということになりますので、必要なワクチン量が届くのか心配している自治体には、「間違いなく7月中に供給されます。」と太鼓判を打ってほしいものだと思います。
また、7月中に接種完了とならない場合、鈴木知事は全国知事会と道民に大嘘をついたことになります。いくら菅氏の子飼いかもしれませんが、道民のトップとして自らの言葉がどのように伝わるのか、そのアナウンス効果を十分に思慮し、言葉は慎重にすべきだと思います。
まずは、私を含めて65歳以上の高齢者の接種が7月中に終了するのか、期待したいと思います。