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知事の地元訪問

  • 2022年04月28日

 昨日の夕方から、知床遊覧船の桂田社長の記者会見が有りました。

 テレビでは、時間が限られていたせいか冒頭の30分くらいの中継で、全体を知るのは夜のニュースと今日の新聞ということになりました。

 会見の感想は、人の命を預かる事業の責任者として、その認識の甘さと杜撰な管理に閉口してしまいました。

 これによって、知床観光のメインの一つである海上からの大自然の眺望は観光客から敬遠され、それだけでは無く、「知床観光」そのものが急速に人気を失墜する事になるのでは無いかと危惧します。

 安易な出航の判断が多くの方々の命を奪い、さらに世界自然遺産を大きく傷つけ、知床はまさしく人を寄りつかせない大自然となってしまいました。

 事故から5日経った今日、鈴木知事が現地に赴きいて事故に遭遇した方々の家族とともに、現地対策本部の説明会に同席し、併せて現地に滞在して指揮を執る中山国交省副大臣に「早急な原因究明と再発防止」を申し入れ、捜査活動に協力している地元の漁協などに謝意を表すようです。

 以前にも掲載しましたが、事故の翌日には国交大臣が現地に入り、情報収集や捜索のための協議や現地指揮などを行っていましたし、今は副大臣がその任を引き継ぎでいます。

 海上保安庁や自衛隊の出動を国に要請でき、道警へ指示が出来る立場の知事が、政府の大臣・副大臣より4日も遅れて現地に向かった事に対し、家族の皆さんや現地の方々はどのような気持ちで受け止めたでしょう。

 道新に掲載されている「知事の動静」を見る限り、23日の事故から今日まで、今回の海難事故対応より優先するスケジュールが有ったとは思えません。

 いや、知事にとっては、事故よりも優先すべきスケジュールだったのでしょう。

 先のブログに掲載したように、この間の知事の動静について担当部局である「総務部危機対策局危機対策課」の担当者に問い合わせましたが、返事は来ていません。

 事故に対する地元の知事の行動が緩慢だったことも、知床観光に少なからず影響を与えることになるかも知れません。

 知事の目指すこれからの北海道観光は「アドベンチャー・トラベル」であり、まさしく北海道の大自然を五感で体験できる観光を目指していますが、体験には万が一の事故が伴うこともあります。

 しかし、その準備が北海道にはできているのでしょうか、知事の頭に体験型観光の裏に潜む「負」への対処は想定されているのでしょうか。

 今回の遅ればせながらの地元訪問に、その事が現れている様に思われます。


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