核使用現実味
- 2022年02月25日
ウクライナに侵攻したプーチン氏が、テレビ演説で「外部からの邪魔を試みようとする者は、誰であれそうすれば歴史上で類を見ないほど大きな結果に直面するだろう。」と核兵器の使用を示唆するような発言をしたことは、世界にとって大いなる脅威となっています。
今まで核保有国は、「抑止力であり、使用することは自制する。」ことを基本にしていたと思いますが、ロシアは違ったということです。
まさしく実戦での最大・最強の兵器として位置づけており、核は飾りではないということを、西側諸国だけではなく全世界に示したのです。
これまでも、多くの専門家たちが「仮に戦争が起きても、通常兵器での攻防だけで趨勢が明らかになるので、核使用はあり得ないし、使用すれば世界中を巻き込み、人類の破滅につながる」と話していましたが、それはロシアに通じる話ではなく甘い観測だったということのようです。
米国のバイデン氏の機先を制し、喉元に「匕首（あいくち）」を突きつけるにも等しいことを口にしたプーチン氏は、全世界を敵に回して国際社会から離脱の扉を開けてしまったことになります。
核使用をほのめかしたことで、世界は不安に陥りました。
今回の暴挙と強硬発言は、今後、ロシアの孤立を招くことにつながり、ひいてはロシア国内での支持率の低下、そしてプーチンという暴君の失脚につながりかねない道へ自ら歩き始めたことになると思います。
