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核のゴミについて

  • 2020年09月09日

 8日に開催された「北海道議会産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会」を傍聴しました。

 寿都町の片岡町長が核の最終処分場の文献調査に手を挙げると発表し、この問題について知事が3日に片岡町長と面会、翌4日に梶山経産相とも面会した後の委員会です。

 質問したのは前回と同じ議員の方々でしたが、各会派がこの問題に対しどのようなスタンスになるのかが想定される質問内容でした。

 11日から道議会本会議の代表質問が始まりますから、その前哨戦という位置づけもあり、マスコミも大勢が委員会室の詰めかけ、注目を集めるものとなっていました。

 自民党は、前回と同様に「知事が概要調査の段階で反対の意見を申し上げるというのは、地方自治における道と基礎自治体の町とのイコール・パートナー(同等の立場)を超える越権で、印象操作に繋がる。」、「問われてもいないのに、大臣に面会して反対である事を表明するのは勇み足だ。」という批判を繰り返していました。

 同じ与党である公明党は、「ナゼ片岡町長と面会したのか、その理由と成果について」、また同じく「梶山経産相と面会した理由と、その成果について」を質問し、深追いをせず、会派としてこう考えるという意思表示もありませんでした。

 中間会派の結志の会は、知事の言動を批判しつつ、「道の条例は議会も関わった重いもので遵守すべき、実効性のない条例ならば実効性のある内容に改正すべき」と主張。

 我が会派は、反対されている周辺町や漁業関係者の風評被害に対する不安などへの対処を問い、「知事の表明した反対の意思表示は当然のことであり、全道レベルでの対応をすべき」と主張しました。

 気になったのは、「泊原発の立地県である北海道が核のゴミに対して反対と言っているのは矛盾がある。」という思いを持っている方がまだおられるようだということです。

 全国の原発で使用した発電後の使用済み核燃料は、いわゆる核のゴミではありません。

 使用済み核燃料は、現在、原発敷地内にある燃料プールと青森県六ヶ所村の核燃料中間貯蔵施設に一時保管をしており、この使用済み核燃料を同じ六ヶ所村の再処理工場で再処理をして抽出したプルトニウムをウランと混合させ、MOX燃料として再度原発で使用するために保管しているものであり、これをプルサーマル計画と称して、ウランを持たない日本に核燃料のサイクルを作り上げるという計画のためのものです。

 従って、核のゴミでは無く、プルサーマル計画の重要な原料です。

 この再処理工程で排出される高レベル放射性廃棄物(液体等)をガラスと供に融解し、ステンレスキャニスターへ注入して固化したものを「高レベル放射性廃棄物」と呼び、これを300m~500mの地下に、コンクリートで遮断した管理区域を作って埋め立てるのが、最終処分場です。

 泊原発を含む全国の原発敷地内の燃料プールにあるのは核のゴミでは無く、核燃サイクルの原料と言うことになります。

 政府は、最終処分場を原発立地県ごとに建設するのでは無く、全国1カ所に建設すると言うことを決めています。

 しかし、核燃サイクル政策は、「もんじゅ」が廃炉と決定されたように、もはや破綻をしていますし、世界的にもこの方法は理論的には可能かも知れませんが、技術的には可能性が低いものとされています。

 国策で進めてきた原発の最終責任は国にあります。その電気の恩恵を受けていたからその責任を私達にもあるからとか、1自治体が負う等と言うことは論理の飛躍でしかありません。

 まずは、日本学術会議が示すように、発電事業者の供給エリア内に中間貯蔵施設を地上に建設、貯蔵期間を原則50年間とし、その間に最終処分場最適地を選定、建設する事が現実的だと思います。

 そして、適地を選定する場合、所在県を含む周辺自治体にも最終処分に関する全ての情報を開示し(隠蔽・改竄などせずに)、時間をかけ、丁寧に説明し、納得を得る努力が求められます。

性急に決める問題ではありません。


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