背景

ブログ月別アーカイブ

ブログ

>>前のページへ戻る

東京2020

  • 2020年03月22日

 今日のテレビは、朝から新型コロナウィルスの世界的なパンデミックの状況と、この事実によって東京2020(オリンピック・パラリンピック)の開催が危ぶまれているという内容の番組が多かったように思われます。

 開催都市の小池東京都知事は、「東京都としては中止という選択肢はまったくありません。」と強気の発言をしていますが、テレビ出演されている方々は概ね「延期」それも年内、1年後、2年後などと見解を示しています。さすがに「中止」とは言いづらい雰囲気なのか、少数の方に限られています。

 東京2020の開催は、ここ北海道とりわけ札幌市にとっても注視しなければならない問題です。

 ご存じのように、サッカーの予選、マラソン、競歩の会場は札幌市で有り、北海道も、札幌市も新年度予算に開催関係費を計上、受け入れ体制についても準備を重ねているところですが、いづれにしても、予定通り開催されることが難しくなってきていることだけは確かなようです。

 さて、ギリシャからの聖火が到着した20日の記念式典で、またまた失言騒ぎが有りました。

 マイクロソフトニュースによりますと、19日、ギリシャで行われた聖火の引き継ぎ式に大会組織委員会の森喜朗会長のビデオメッセージが流れましたが、このメッセージで森会長は「宮城県(みやぎけん)」を「宮崎県(みやざきけん)」と言い間違えてしまいました。英訳のテロップでは「MIYAGI」と表示されていましたが、事前に撮影したビデオでしょうから間違えればまた取り直せばすむことですが、誰もそのことに気がつかなかったのか、それともミスを指摘できない空気だったのか。

 そして、現地の宮城県石巻市で行われた20日の記念式典では、同じく「宮城県石巻市」を「宮崎県いしまきし」とダブルでいい間違えをしてしまった事を報じましたが、ギリシャでのビデオメッセージも記念式典での言い間違えもテレビでは報道されませんでした(私が見ていないだけ?)。

 今回の五輪は、福島の復興五輪として位置づけていたのに、本当のところは、福島なんてどうでもいいということなのでしょうか。

 道新には、「小池知事が復興の理念に基づき、カヌー競技などの宮城県開催を打ち出しましたが迷走の末に白紙」、「19年4月には、当時の桜田義孝五輪相が『復興以上に大事な政治家』などと発言し被災者を傷つけた」、「当時の招致委員長だった竹田恒和理事長が『福島とは離れている。東京は安全だ』と発言」、「『東京五輪は新型コロナウィルスに打ち勝った証しとして実施したい』。安倍晋三首相は16日、先進7カ国(G7)首脳テレビ会議でそう発言した。震災当時の福島県相馬市長だった桜井勝延さんは『被災地のためといった理念がいかに軽いかよく分かる発言だ』と指摘する。」という記事を掲載しました。

 26日のリレーコースは、復興を意識したかのように浪江町の再開発地区を走行しますが、同じ浪江町の津島地区は未だに高線量で帰還困難区域となっています。

 西日本新聞は、「2月末、Jビレッジ周辺を『福島はオリンピックどごでねえ!!』との横断幕を手に住民が練り歩いた。『ダレのせいかリレー』と銘打った抗議行動だった。『誰のための聖火リレーか』、『誰のせいかこの苦しみは』。そんな思いを訴えたい人たちがいる。五輪をはしゃげない気持ちを誰がせめられようか。」と社説を掲載しています。

 本来、スポーツの祭典は開催国はもちろん、世界中から望まれるもので無ければなりません。東京2020は、その状況に有るとは言い難いものとなってしまいました。


Copyright(C)高橋とおる後援会 All Rights Reserved.