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期待外れの講演会

  • 2021年09月13日

 函館で、「外資に買われる北海道~日本に未来はあるのか~」という講演会があることを地元紙で知り、6月に強行採決された重要土地調査規制法のきっかけとなったのが航空自衛隊と民間の千歳空港が供用している周辺の土地が外国人に取得されている事とされていたこと、そしてニセコなどのリゾート地に外国からの投資が多いことから、表題に興味を持ち講演会への参加を申し込んで会場へ向かいました。

 後ほど気づいたのですが、講師を調べると「チャンネル桜」でおなじみの大高未貴氏でした。電話で参加申し込みをした時に「前田さんのご紹介ですか?(道内8区の自民党候補)」と問われた事を併せてみると、なるほどその筋の方々の集まりかと少し躊躇しましたが、新聞で一般参加を募集していたことから、気にせずに参加しました。

 会場入り口で参加費1,500円を支払ったら「月刊WiLL(右翼系月刊誌:定価950円)」のおまけ付き、会場では少し遠慮をして後ろの方に着席。

 会場は、ソーシャルディスタンスを考慮し、椅子の間隔を空けてセッティングしていましたので、椅子席は約2百席ほど、そのうち、参加者は三分の二弱くらいですから約120名ほどでしょうか。

 開会で女性司会者が「武漢肺炎の感染が・・・」と、コロナウィルス感染症とは言わずに中国の武漢に決めつけた言い方をしたのを、大高氏は大いに褒め、話に入っていきました。

 最初からそんな雰囲気で、私には少し異様な、そして場違いを感じる空気です。

 大高氏の講演は開口一番「中国の紅い侵略」とばかりに中国批判、返す刀で「ヘル・コリア」と韓国バッシング、従軍慰安婦や南京大虐殺を自虐史としてフィクションであることを主張、大東亜戦争はアジアを開放するための正しい戦争だったことを主張し、NHKを日本をおとしめる放送局と断定。

 やはり函館で講演したのはこのことが目的だったのかと思わせたのが、逢坂誠二衆議がこの間に行った、国会での中国や尖閣諸島、日朝国交正常化などの質問を、何処の国の代弁者なのかと批判。

 後半には、元道議会議員である小野寺まさる氏の話を引用、「アイヌ政策は北朝鮮のチュチェ思想をベースに進めている」とし、様々な個別事案を列挙して重箱の隅をつつくような話を聞かせ、「函館の道路はボコボコだ、アイヌの予算を道路の補修に使うべきだ。」と、行政執行と予算について知ってか知らずか、あえて予算をごちゃごちゃにして聴衆の同意を得ようとし、さらに、札大の本田優子教授がアイヌ思想の推進役でアイヌ語を日本の公用語にしようとしているなどと決めつける他、沖縄の自主自立(琉球民族)の否定など、私にとっては、「外資に買われる北海道」の事を聞きたかったのですが、その話は、ほんの数分、「ニセコのホテルのオーナーは中国マフィアとつながっている。」という話しだけでした。

 講演が終わった後、若干の質疑に入り、会場からは「菅総理が降りた後、二階幹事長はどうなるのか」という質問がありましたが、早々に会場を後にしました。

 土曜日の午後2時から約2時間、私にとって意味の無い時間でしたが、右系の方々の主張が本当に荒唐無稽なのだということだけは知ることが出来ました。


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