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日米原子力協定

  • 2017年09月17日

 「日米原子力協定に関わるシンポジウム」がワシントンで開催されたという記事が掲載されました。

 このシンポジウムは、日本の原子力資料情報室とシンクタンク「新外交イニシアティブ」が企画し、日本からは自民党の阿達雅志参議院議員、民進党の逢坂誠二衆議院議員が参加。

 現トランプ政権では人事が滞っているせいか、核担当の政府高官が出席していませんでしたが、前オバマ政権で核不拡散政策を担当していたカントリーマン前国務次官補、同じく前政権で米国安全保障会議(NSC)上級部長(軍縮・核不拡散担当)であったウルフソル氏が出席し、意見を述べていました。

 日米原子力協定は、原子力の平和利用(原子力発電)に関する協定で、1955年まずは日本に原発の燃料である濃縮ウランを貸与するために、発電後の使用済み核燃料を米国へ返還すること、貸与した濃縮ウランを目的通り使用すること、使用記録を毎年米国に報告することを取り決めました。

 この協定は、原発が商業運転を行うに至った68年に包括的な協定となり、88年には核燃料サイクル事業を認める協定と改定され、協定期間を30年間としました。

 そして、その30年後が2018年7月となっています。

 日本は非核三原則「持たず、作らず、持ち込ませず」を国是として世界に宣言していることから、この協定によって非核兵器保有国でありながら唯一、再処理施設や濃縮施設を持つことが認められていますが、この30年間のあいだに、日本では福島原発事故が起き、核燃サイクルの中核となる「もんじゅ」は廃炉となり、そして六ヶ所村の再処理工場も先行きが見えておりません。

 世界は、日本が核開発の技術を有しているという事実を知っています。

 そして、日本が保有しているプルトニウムの量は既に核兵器5,000発分に相当すると言うこと、併せて、日本はロケット技術を有しており、核弾頭を搭載したミサイルを作ることが可能であることも知っています。

 さらに、使用済み核燃料を敷地内の燃料プールに保管している各原発や、六ヶ所村がテロリストに襲われ、ウランやプルトニウムが強奪される危険性も皆無ではありません。

 ワシントンで行われたシンポジウムでは、来年、日米原子力協定の期限を迎えることから、カントリー前事務次官は「日本政府には良い機会だ。余剰プルトニウムを増やさないこと、蓄積したプルトニウムを減らすことを約束すべき」と発言、ウルフソルNSC上級部長は「日本が再処理を続けた場合、韓国がどのように反応するか。日本が核燃料サイクルを辞めると決めれば米国政府は支援する」と述べました。

 日米原子力協定は、日本の原発稼働の根幹を為す協定であると共に、核兵器の原料である濃縮ウラン、同じく核兵器に転用できるプルトニウムに関わる問題でもあります。

 今後の我が国のエネルギー政策、そこにおける原発の位置づけ、使用済み核燃料の処理、来年7月に向けて、国民的議論が必要な問題として捉えなければなりません。


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